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2010年09月09日 by 加茂 みどり

住まいの収納

 大阪ガス実験集合住宅NEXT21では社員の家族の方々に、実験協力目的で居住していただいています。ひとつひとつのお住まいを訪ね、住み方や住まいに対する満足・不満足、生活の概要などをお伺いする調査を、もう10年以上行っています。

 お話をお伺いする中で、住まいの満足・不満足を左右する大きな要素として、収納のあり方があります。収納は、満足点であれ、不満足の原因であれ、住まいを語る居住者から必ず話題に上ります。一説には、収納は住宅の面積の8%以上を確保すべき、というのを聞いたことがありますが、果たしてどの程度の収納が必要なのかは個人によって差があることと思います。

 今までの調査を振り返ると、リビングや寝室など、各室に収納があればよいというわけではないようです。まず台所。使いかけの食品の袋や備蓄、飲料など、台所は多くの収納スペースを必要とする場所です。NEXT21のいくつかの住まいには、台所に半畳程度のストックスペースがありますが、この評価が非常に高くなっています。そして玄関。あまり収納を確保していないケースが多いのですが、靴だけでなく、子供の遊ぶボール類やバット、スキー板やゴルフバッグ、ベビーカーや三輪車など、家族の構成や人数によっては、あっという間にモノであふれてしまうようです。また洗面所。洗剤類やバケツなどの収納をまず思い浮かべますが、洗濯後のタオルや下着を洗面スペースに収納したいという居住者もおられましたし、洗面スペースにそんな収納のある住まいではその評価が高くなっています。トイレにもトイレットペーパーをはじめ、いろいろなモノの収納が必要とされていました。そして屋外の収納。集合住宅では、屋外に収納スペースを確保するのは難しいのですが、一部確保した住まいでは、BBQの道具をはじめ、大いに活用されています。こんな風に積み上げていくと、とても8%では済まないような気がしてきます。

 果たして我が家。お住まいを拝見する調査をずっと担当してきましたが、自分の住まいはとても調査に入ってもらえるような状態ではありません。子どものおもちゃを筆頭に、とにかく散らかる・・。

 住まいに対する満足・不満足は収納が大きな要因だと思われますが、実際に散らかる・散らからないは、居住者の性格によるところが大きいのかも、と、拝見する美しい住まいと我が家を比べ、毎年調査の時期は反省してしまいます。

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