この時期になると、「夏が来れば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空・・・」で始まる「夏の思い出」という歌を思い出します。この曲は、避暑地として、尾瀬を全国的に知らしめました。夏に暑い都会を脱出し涼しいところに出かけることは、昔から行われており、私の小学生の頃の「林間学校」もそのひとつでしょう。
私は奈良県の小学校に通っていたこともあり、林間学校は1泊2日の吉野でした。春の桜の時期に行くのも良いのですが、夏の暑い時期に、吉野山で蝉の声を聞き、吉野川で泳ぎ、自然に囲まれて、遊び、勉強すると暑さを忘れます。
この夏の林間学校(避暑)のお奨めスポットは、吉野郡十津川郷です。昨年の台風12号で大きな被害にあったあの十津川です。ここでは、山間の清涼感とスリルが味わえます。十津川は、世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道「熊野参詣道小辺路」に指定されており、6つの日本一を持つ村です。「日本一大きな村」、「日本一の鉄線つり橋」、「日本初源泉かけ流し宣言」、「日本一長い路線バス」、「日本一オシドリ越冬地」、「日本一親切な村」。
日本一の鉄線つり橋「谷瀬つり橋」は、昭和29年に生活用にかけられた長さ297m高さ54mの巨大なつり橋で、その幅は狭く、カップルが手をつないでやっと歩けるほどです。私は入社して間もなく会社の慰安旅行で十津川に行き、この橋を渡りましたが、歩くたびに結構ゆらゆらと揺れてつい横の手すりを持ってしまったほどです。スリル満点で、暑い汗ではなく、冷や汗をかきます。地元の人は単車でこの橋を渡るそうです。写真のようにそびえ立つ山々に囲まれ、眼下には澄んだ十津川(熊野川)が流れる絶景の橋で、この夏に空中散歩してみませんか。
地元の農家で農業体験できる林間学校もあり、自宅でのエアコン生活から脱出し、被災地の激励も兼ねて、家族全員での十津川詣はいかがでしょうか。
(参考)十津川村観光協会 http://totsukawa.info/joho/kanko/