まもなく夏の旅行シーズンですね。旅先で鍾乳洞を見つけると立ち寄るようにしています。これまでに潜った(?)のは、山口の秋芳洞、高知の龍河洞、岡山の備中鍾乳穴、奈良の面不動鍾乳洞、岐阜の関ヶ原鍾乳洞、静岡の竜ヶ岩洞などです。鍾乳洞ではありませんが、島根の石見銀山龍源寺間歩、長野の松代大本営跡にも潜りました。
鍾乳洞に近づくと冷気が漂います。洞内に入れば寒いくらいです。まさに天然のクーラーです。深さ5mよりも深い地中の温度は、年中10〜15℃でほぼ一定。気温が30℃を超えるような夏には涼しいわけです。
いくら涼しいからと言って、鍾乳洞へ毎日通うわけにはいきません。しかし、地中熱を利用した冷房はどこでも可能です。地中に熱交換器を埋設しヒートポンプを設置します。そういえば、ベルリンの先進モデル住宅の庭に熱交換器が設置してあるのを見たことがあります。こちらは暖房に利用していました。地中熱は1年を通して空調に利用できます。
地中熱利用促進協会によると、世界で最も普及しているアメリカでは地中熱利用ヒートポンプが100万台以上も設置されているそうです。日本ではまだ600件ほどですが、東京スカイツリーでは国内初の地中熱を活用した地域冷暖房が稼働を開始しました。今後の普及に期待しましょう。
今年の夏は、鍾乳洞やスカイツリーで、地中熱利用を体感してみてはいかがでしょうか。