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2012年12月25日 by 当麻 潔

【冬を乗り切る】寒い夜は「鍋焼うどん」はいかがですか?

寒い冬、冷え切った身体を内面から温めてくれるものに鍋料理があります。「てっちり(フグ鍋)」、「カニ鍋」、「クエ鍋」など美味しい鍋が色々ありますが、私のお勧めは、(厳密に言えば鍋ではないかもしれませんが)家庭で手軽に安くでき、栄養満点の「鍋焼うどん」です。

 

 私は、30年程前に当時大阪ガスグループであった冷凍食品製造販売会社に出向となり、商品開発を担当していました。その会社の一番のヒット商品が「冷凍鍋焼うどん」です。うどんの命は「だし」と「麺」です。「だし」はかつお、昆布、椎茸を原料とし旨味成分を抽出します。かつおからでるイノシン酸、昆布からでるグルタミン酸、椎茸からでるグアニル酸の相乗効果により旨味が増します。そこに醤油、お酒、みりん、砂糖等で味を付けます。かつおも単一のかつおではなく、何種類かのかつおをブレンドし、より旨味を引き出します。

 

 一方、「麺」は小麦の選定から始まり、水と塩の量、熟成、引き伸ばし方法等を調整し、本来の小麦粉の味とコシを出します。

 

 この「冷凍鍋焼うどん」は、まず、アルミ容器にだしを入れ、凍結します。その上に茹でた麺を載せ、さらに、椎茸、鶏肉、ほうれん草、卵焼き、ねぎ等の具材をトッピングし、再度凍結します。すなわち、だし、麺、具材の三層構造の調理麺を作るわけです。解凍は、ガスコンロにそのまま載せ、火にかけるだけ。まず、だしが解凍し、その中に麺と具材が沈み込み、ぶくぶくとだしが沸騰してきたら出来上がりです。こうすることによって、麺のコシが保たれたまま解凍・調理されます。

 

うどんの成分は炭水化物です。これが体内で分解されブドウ糖、さらにグリコーゲンになります。これが身体や脳のエネルギーとなります。

 

 昔、テレビの人気番組で、うどんを食べると頭の働きが良くなると紹介され、それを見ていた受験生やその親が近くのコンビニに走って買ったため、コンビニのうどんメニューの売り上げが番組終了後に急に上がったというのが、POSデータ(レジの売り上げデータ)で示されたそうです。

 

 本当に頭の働きが良くなるかどうかは分かりませんが、うどんは消化がよく、また鍋焼うどんの多種の具材は栄養化も高く、身体も温まり、受験生の夜食にはもってこいの食べ物だと思います。

 

 今夜、「鍋焼うどん」はいかがですか。ふうふう、あっちっちと身体を温めませんか。

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