マーケティングは学生時代や若いときに勉強したから、判っているから大丈夫…という人が多い。
そもそも「マーケティング」とは「 market + ing 」で、市場は常に変化している意味でもある。かつてうまくいった方法も、市場は常に変化しお客さまが変化するので、必ずしもうまくいくわけがない。
なにごとも、お客さまが出発点・中心でなければいけない。多くの失敗は、商品から考えてしまうことからおこる。
「御社の商品が売れない本当の理由」、すごいタイトルの本を弊研究所の鈴木隆主席研究員が書いた。明日、9月15日、光文社新書から発売される。
鈴木隆研究員は大阪ガスで社内起業した。日本初の本格的な住宅リフォーム仲介サイトというビジネスモデルを考え、会社をたちあげた。完璧だとおもった戦略を実際のマーケットでおこなうが、うまくいかない。お客さまの反応が全くない。どうしたらいいのか…。そこから悪戦苦闘が始まる。鈴木隆研究員の「御社の商品が売れない本当の理由」の原点はここにあるのではないかと思っている。
現場というフィールドで試行錯誤を繰りかえして理論に実践活動が加わり、成功に導いた。この本のサブタイトル「『実践マーケティング』による解決」はまさにそこからきている。
マーケティングは誤解されている。日本では「セールス」や「営業」のものだと思っている人が多い。PRやプロモーションのことだと思っている。しかし、そうではない。マーケティングとは様々な分野、アイデア、考え、コンテンツが統合され、目標を実現する、問題を解決するものであると、この鈴木隆研究員の「御社の商品が売れない本当の理由」を読んで再確認した。私は何度も何度も鈴木研究員の原稿を読んだ。新書でありつつ352頁の大作であるが、この数倍もの原稿を書き、推敲に推敲を重ねて、最終版となった。すごい本で実践的な本。ぜひお読みください。必携書の一冊となるはず。
(エネルギー・文化研究所 所長 池永寛明)
〔CELフェイスブック 9月14日掲載分〕