大阪ガスネットワーク

エネルギー・文化研究

  • サイトマップ
  • お問い合わせ

CELは、Daigasグループが将来にわたり社会のお役に立つ存在であり続けることができるように研究を続けています。

  • DaigasGroup

JP/EN

Home>コラム

コラム

コラム一覧へ

2018年08月28日 by 池永 寛明

【起動篇】 「芸術」創り続けた文化

東大阪の熱処理会社社長が新入社員に語るのを聞いたことがある。「熱処理5千年前からある。昔と同じ作り方に見えるが劇的に変わっている。先輩が作りあげた方法に学び、自らのものにし、現場で実践し、外からさまざまな情報を吸収し、より良いものにして次に繋ごう」と。これこそ「文化」である


文化を伝統芸能や芸術と捉えがちだが、文化の語源はカルチベイト(耕す、栽培する)。土地を耕し、種をまき、水・肥料をやり、雑草をとり、収穫する。また種を選び、土にまく。その繰り返し


人形浄瑠璃や歌舞伎、陶磁器なども「芸術」ではあるが、それだけでは文化にならない。先人から基本を学び、その芸術を何度も何度も演じ、芸術品を創り続けることが文化である


文化の本質は繰り返すこと、繋ぎ続けること。ただし変化がないわけではない。先人から基本、本質を学び(型を守る)、他より新たな佳(よ)ことを取り入れ(型を破る)、独自のものを生み出す(型を離れる)。文化とは、この「守・破・離」のプロセスを経て、進化させ、繰り返して次に繋いでいく


元禄時代に近松門左衛門と竹本義太夫が上演した曽根崎心中は、現在演じられるものとは違う。文化とは、繰り返しのなかで、よりよいものに高め、繋いでいくものである。


エネルギー・文化研究所 所長 池永寛明


産経新聞夕刊  1218掲載分

  • U−CoRo
  • 語りべシアター
  • 都市魅力研究室
  • OMS戯曲賞
Informational Magazine CEL

情報誌CEL

【特集】場づくりのその先へ −つながりから社会を変えていく

近年、まちづくりにおいて「場づくり」が注目されています。 その試みは、時に単なる...

バックナンバーを見る
  • 論文・レポート・キーワード検索
  • 書籍・出版
  • 都市魅力研究室
  • FACEBOOK

大阪ガスネットワーク(株)
CEL エネルギー・文化研究所

〒541-0046
大阪市中央区平野町4丁目1番2号

アクセス