弘本 由香里
2020年08月25日作成年月日 |
2020年08月25日 |
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執筆者名 |
弘本 由香里
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備考 |
2017年度〜2019年度まで、一般財団法人住総研の「おとなのための住まい学」研究委員会の一員として、弘本(大阪ガス エネルギー・文化研究所特任研究員)が参画し、委員のみなさまとともに取り組んできた研究活動をもとに、2020年8月『おとなのための住まい力−知識・経験・リテラシー』が出版されました。激変する社会の中で必要とされる、生活者一人ひとりのウェルビーイングと社会の活力の基盤となる、住まい力形成。その手がかりとなるよう、研究者のみならず、住宅相談の最前線の担当者や、主体的な住まいの実践者が情報を持ち寄って編集した、協働的実践による一冊です。さまざまなフィールドで、今後の教育・実践にご活用いただけますことを願ってご案内いたします。
【書名】 『おとなのための住まい力―知識・経験・リテラシー』
【編者】住総研「おとなのための住まい学」研究委員会
【仕様 / 定価】 A5判、259頁 / 2,000円+税
【発行所 / 発行日】 ドメス出版 / 2020年8月5日
【目次】
はじめに 碓田智子
第1章 おとなのための住まい学を考える
おとなのための住まい学はなぜ必要か 碓田智子
コラム(大学生向け住生活サポート情報)
今どきの学生事情と大学生協の取り組み
−住まい探しから生活運営まで 檜谷美恵子
第2章 学校教育はおとなの住まい力につながるのか
家庭科教育での「住環境教育の学習内容」 碓田智子・瀬渡章子・速水佳子
学校教育での「住環境教育」の現状と課題
−大人へどう結びつけるのか 小澤紀美子
海外の学校での住環境教育−イギリスを事例として 小澤紀美子
コラム(大学生向け住生活サポート情報)
大学新入生へのマナー講座 岩前 篤
第3章 おとなの住まい力に求められるもの
インスペクションと住まいの燃費−必要な知識は時代とともに変わる 岩前 篤
生活共同の場としての住まいを考える
−ライフステージと住まいをめぐる課題から 檜谷美恵子
住生活史にみる住生活の対応力の変化 宮内貴久
コラム(大学生向け住生活サポート情報)
『「奈良」女子大学入門』と『パサージュ』 瀬渡章子
第4章 住まいの相談から見えるおとなの住まい力
京阪神三都市の住情報センターはなぜ生まれたのか 弘本由香里
必要な情報を必要とするひとに届ける
−大阪市立住まい情報センターの「住まい相談」から 朝田佐代子
相談ごとから、住まい手の主体性を引き出す
−神戸市すまいとまちの安心支援センターの
「すまいの相談」が目指すもの 森口美帆
市民ニーズを把握し市民の住まい力の向上に役立てる
−京(みやこ)安心すまいセンターの役割 趙 賢
第5章 「主体性」のある住まい方
住生活の価値はコミュニティで決まる 甲斐徹郎
主体的なおとなの住まい方−コーポラティブ住宅「つなね」を事例に 瀬渡章子
京町家を主体的に住みこなす−住まいはおとなの学びの場 生川慶一郎
第6章 おとなの住まい力を向上させるために
「おとなのための住まい学」に求められるもの
−パネルディスカッションからの提案(1)
「知識を経験に変える学びへ」−パネルディスカッションからの提案(2)
おとなのための『住情報マップ』 馬場弘一郎
おわりに 碓田智子
【執筆者】(50音順、2020年4月現在): ※は「おとなのための住まい学」研究委員会・委員
朝田佐代子(大阪市立住まい情報センター 副所長)
岩前 篤(近畿大学建築学部建築学科 教授)※
碓田智子(大阪教育大学 教授)※
甲斐徹郎(建築・まちづくりプロデューサー / 都留文化大学 非常勤講師)
小澤紀美子(東京学芸大学 名誉教授 / 東海大学大学院 客員教授)
趙 賢株(京都市住宅供給公社京(みやこ)安心すまいセンター 係員)
瀬渡章子(奈良女子大学 名誉教授)※
生川慶一郎(京町家居住者 / 京都市住宅供給公社課長補佐(京都市洛西竹林公園竹の資料館館長)
馬場弘一郎(一般財団法人住総研 研究推進部長)※委員会事務局
速水多佳子(鳴門教育大学 准教授)
檜谷美恵子(京都府立大学 教授)※
弘本由香里(大阪ガス エネルギー・文化研究所 特任研究員)※
宮内貴久(お茶の水大学 教授(専門は、民俗学 文化人類学 建築史・意匠))※
森口美帆(神戸市建築住宅局安全対策課ビル防災対策係長(執筆当時:神戸市すまいとまちの安心支援
センター企画係長)
【住総研「おとなのための住まい学」研究委員会(2017年度〜2019年度)】
委員長 碓田智子(大阪教育大学教授)
委 員 岩前 篤(近畿大学教授)
瀬渡章子(奈良女子大学 教授)
檜谷美恵子(京都府立大学 教授)
弘本由香里(大阪ガス エネルギー・文化研究所 特任研究員)
宮内貴久(お茶の水大学 教授)
事務局 一般財団法人住総研
道江紳一(専務理事)、馬場弘一郎(研究推進部長)、清水裕子(研究推進部)
【一般財団法人住総研について】
故清水康雄(当時清水建設社長)の発起により、1948(昭和23)年に東京都の許可を受け「財団法人新住宅普及会」として設立された。設立当時の、著しい住宅不足が重大な社会問題となっていたことを憂慮し、当時の寄付行為の目的には「住宅建設の総合的研究及びその成果の実践による窮迫せる現下の住宅問題の解決に資する」と定めていた。その後、住宅数が所帯数を上回りはじめた1972(昭和47)年に研究活動に軸足を置き、その活動が本格化した1988(昭和63)年に「財団法人住宅総合研究財団」に名称を変更、さらに2011(平成23)年7月1日には、公益法人改革のもとで、「一般財団法人住総研」として新たに内閣府より移行が認可され、現在に至る。一貫して「住まいに関わる研究並びに実践を通して得た成果を広く社会に公開普及することで住生活の向上に資する」ことを目的に活動をしている。