弘本 由香里
2017年02月17日2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて日本の歴史・文化への関心が高まるなか、外国の方々との相互交流をより一層深めるために、内閣官房東京オリパラ文化プログラム調査事業の採択をうけ2月4〜6日、8日に開催された体験会・シンポジウムに大阪くらしの今昔館の包括連携協定の一環としてCELが協力いたしました。
2月4〜6日におこなわれた「大阪・和の暮らしを体験する会」では、江戸時代の大坂のまちを再現した大阪くらしの今昔館と、今も生活の場である吉田家住宅(1921年建築、国登録文化財)を舞台に、外国の方とともに、大阪の “和の住まい文化”の価値を再発見する試みを実施。参加者は和服で江戸時代の日常にタイムワープし、「大坂町家劇場」に参加。当時の町人のくらしをリアルに体験(タブレットで四カ国語の解説)し、その後、吉田家住宅で、和の住まいが織りなす書道・茶の湯・上方舞など現代につづく上方文化の粋を体験していただきました。
2月8日におこなわれた「上方の生活文化」を考えるシンポジウムでは、2月4日〜6日に実施した体験会の様子を映像などによりダイジェストで振り返り、「大坂・和の暮らしをいかに学ぶか」が問題提起されました。
また、上方舞、書道、茶の湯の実演、200年前大坂船場・道修町で饗された接待料理の再現(「かこみ」店主・栫山一希氏)、400年前の大坂に流れた洋楽の演奏(日本テレマン協会)、「だし」の試飲サービスなども実施され、上方文化のコンテクストが浮きあがりました。
その後、これからの住まい・まち・都市戦略、文化・観光・ガストロノミー戦略などの課題、方向性が討論され、数多くの貴重なご意見をいただきました。
ご協力いただいた皆さま、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
外国の皆さまと考える“和の住まい文化劇場”
<大阪・和の暮らしを体験する会>
■開催日時:2017年2月4日(土)〜6日(月) 12時15分〜18時
■会 場:大阪くらしの今昔館・吉田家住宅
■参 加 者:関西領事団などの協力を得て、関西在住の外国人の方を対象に参加者を募集し、17カ国58名(申込みは22カ国91人にのぼりました)
<「上方の生活文化」を考えるシンポジウム>
■開催日時:2017年2月8日(水) 13時30分〜17時
■会 場:大阪市立住まい情報センター3F ホール
■参 加 者:アメリカ総領事、オランダ王国総領事をはじめ関西総領事団等の各国関係者、体験会参加者、マスコミ、行政、観光・食・文化・住まい・まちづくりに携わる方々約200名