弘本 由香里
2023年03月17日上町台地 今昔タイムズ vol.19 2023年春夏秋冬号
このたび「上町台地 今昔タイムズ」最新号(vol.19)、「かの国文・民俗学者にして歌人 折口信夫=釋迢空を生んだ“野生”の都市・大阪と上町台地をゆく」を発行しました。
前号(vol.18)では、「再生の物語を求めて 台地の門前から今に続く語りの世界」をテーマに、弱者を包摂し再起を支える上町台地の風土に注目しました。続く本号(vol.19)では、その独特の風土が育む感性やスモロジーを象徴する存在として、大阪が生んだ近日本を代表する知の巨人の一人、国文学者・民俗学者として大きな業績を残し、また歌人・小説家等としても活躍した、折口信夫(釋迢空)の少年時代を中心とした大阪での歩みをたどっています。折口学とも称された思想の原点といってよい、大阪・上町台地ならではの景色が、その後に生み出されていった作品群の背後に立ち現れてきます。
折口自身が語っている、大阪のある種の“野生”を帯びたまちのありようが、ここで生まれ育った折口少年の心を深く豊かに耕していたことに改めて気づかされます。都市・大阪の再評価に当たっても、欠かせない視座と眺望へとつながってゆきます。
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