大阪ガスネットワーク

エネルギー・文化研究

  • サイトマップ
  • お問い合わせ

CELは、Daigasグループが将来にわたり社会のお役に立つ存在であり続けることができるように研究を続けています。

  • DaigasGroup

JP/EN

Home > 論文・レポート検索 > 2020年の高齢者像−「老い」を「成熟」と捉える世代

論文・レポート検索

Search

情報誌CEL

高見澤 たか子

2008年10月01日

2020年の高齢者像−「老い」を「成熟」と捉える世代

作成年月日

執筆者名

研究領域

カテゴリー

媒体(Vol.)

備考

2008年10月01日

高見澤 たか子

住まい・生活

ライフスタイル

情報誌CEL (Vol.86)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

 公園の陽だまりに

 おばあさんひとりぽつねん

 やがて極楽でも今地獄

 膝は痛むし目はかすむ

 富士山だって崩れてく

 もういいかい

 まあだだよ

   作詞 谷川俊太郎

   作曲 武満徹

 フォーク・シンガーの小室等さんのこの歌を聴くたびに、かつて日本のいたる所で見かけた?おばあさん“の頼りなげなうしろ姿が目に浮かぶ。おばあさんをおじいさんに置き換えてもいい。高齢者は「ひとりぽつねん」という言葉がふさわしい社会の中の少数派であった。

 だが、いまや日本は世界一の超高齢社会を迎えている。高齢者は、もはや社会の少数派ではない。生き方も実に多様化しているし、しかも、みんなけっこう忙しい日々を送っている。これまでの六十五歳で線引きをする「高齢者」という枠組み、ひと続きの連続した人生を「老後」という言葉で分断する発想は、現実の高齢者像とはなじまなくなってきている。「後期高齢者」などという呼び方も、統計上の分類に使われることはあっても、実際には死語になってしまうのではないか。

 さらに、「団塊の世代」が六十五歳になる二〇一二〜一四年までには、毎年百万人ずつ高齢者が増えることが予想されている。しかも平均寿命は、男女共に八十歳を越える。日本社会に綿々と受け継がれてきた「敬老思想」とは別の、新たな「老い」に対する概念が要求されていると思う。

 「若さ」とは何か? 「老い」とは何か? 二つは相反するものなのだろうか? 「老い」を喪失とだけ捉えるならば、高齢社会は、希望のない、暗い闇の世界になる。だが、大多数の高齢者は、生き生きと生活を楽しんでいる。

 健康でも、あるいは病気になっても、人生を分断されることなく、自分らしく歩んでいくことを望んでいる。そうした安心の環境は、後に続く世代にも生きる希望を与えるはずだ。

  • U−CoRo
  • 語りべシアター
  • 都市魅力研究室
  • OMS戯曲賞
Informational Magazine CEL

情報誌CEL

【特集】場づくりのその先へ −つながりから社会を変えていく

近年、まちづくりにおいて「場づくり」が注目されています。 その試みは、時に単なる...

バックナンバーを見る
  • 論文・レポート・キーワード検索
  • 書籍・出版
  • 都市魅力研究室
  • FACEBOOK

大阪ガスネットワーク(株)
CEL エネルギー・文化研究所

〒541-0046
大阪市中央区平野町4丁目1番2号

アクセス