濱 惠介
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2008年02月04日 |
濱 惠介
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エネルギー・環境 |
省エネルギー |
新聞・雑誌・書籍 |
フジサンケイビジネスアイ、ECOで楽しむ暮らし |
エコの対極が環境破壊とすれば、それが最も大きなスケールで表れているのは地球温暖化問題で、その対処がエコライフの最重要テーマとなる。温暖化の主因はエネルギー多消費による二酸化炭素の排出である。
今の季節は暖房用のエネルギー消費を抑えることが、エコロジー・エコノミー両方から必要になる。少ないエネルギーで部屋を暖かく保つには、窓や床などから逃げる熱を抑えるのが基本。建物の断熱性能を本格的に改善しようとすれば、それなりの改修工事になるが、今回紹介するのは、手軽に出来る「手づくり断熱改善のすすめ」である。第一の方法は、部屋に窓が二つある場合、一つを冬の間は断熱ボードで塞いでしまうこと?写真。窓ガラスからの熱ロスは、断熱された壁より桁違いに大きいから効果は抜群だ。ガラスの結露防止を主な目的にした半透明のシートもあるが、断熱ボードの方がはるかに効果が大きい。
窓が一つしかない場合は、雨戸のように夜だけ塞げば良い。夜だけなら暗くなる難点も解消され、主な暖房時間は気温の下がる夜だから効果がある。
材料は固い発泡ポリスチレンボードでも良いが、フェノール系の断熱ボードは同じ厚さで2倍近く断熱性が高い。カーテンを閉めれば、仕上げのない材料そのままでも気にならない。次は扉の断熱。窓だけでなく、結露するような金属ドアや勝手口ドアも熱の逃げ道である。古い公共住宅で一般的に使われている鉄板一枚の玄関ドアは、内側から断熱ボードを貼りつけると効果が高い。それが難しければ、天井近くに突っ張り棒を渡して、厚手のカーテンを吊るのでも暖かさを実感できる。これはカーテンと言うより暖簾に近い。本来の意味の通り防寒用の垂れ幕だ。三番目の方法は、床下の換気口を塞ぐこと。対象は戸建て住宅に限られる。床下に湿気が溜まらないように、基礎の所々に換気口があるが、これらを冬の間だけ閉じてしまえば、床下から逃げる熱を減らすことができる。ただ、湿気の多い地盤ではお勧めしない。