当麻 潔
下田 吉之、和田 武
作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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備考 |
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2014年03月03日 |
当麻 潔
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エネルギー・環境 |
再生可能エネルギー |
情報誌CEL (Vol.106) |
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生活者にも取り組めるエネルギーづくり
生活者にも取り組むことができるエネルギー対策として、まず「省エネルギー」があります。次に、家庭で自らエネルギーを創り出す「創エネルギー」が挙げられます。今回は、この「創エネルギー」について、その代表である発電を中心に考えてみたいと思います。
創エネルギーとは
生活者自らがエネルギーを創り出す「創エネルギー(創エネ)」の代表は発電です。家庭で創る電気は分散型電源であり、3・11東日本大震災以降の電力不足対策に貢献することができるのです。
私たち生活者が家庭でできる創エネは2つに分類できます。1つ目は、「太陽光発電」のように、私たちのまわりの自然エネルギーを濃縮して利用する創エネ。2つ目は、「燃料電池」などのコージェネレーション。これは、沿岸部の大規模火力発電所では今まで海へ捨てていた排熱を、家庭ではその場で有効利用するもので、すなわち未利用エネルギーを価値化し、電気と熱を利用する創エネです。
家庭における創エネルギー type1エネルギー濃縮タイプ
太陽光発電
太陽光発電は、発電時にCO2の排出や騒音がない、メンテナンスが容易、長寿命などのメリットがあります。一方、天候や日照に左右され出力が不安定、夜間は発電しない、発電効率が7〜18%と低く、製造コストが高いなどのデメリットもあります。補助金や固定価格買取制度などにより、これまで家庭で最も導入されている創エネです。
太陽熱利用システム
太陽熱利用システムには、集熱器とお湯を貯る部分が完全に分離している「ソーラーシステム」と、集熱器とお湯を貯める部分が一体化された「太陽熱温水器」があります。天候や日照の影響を受けるというデメリットがありますが、エネルギー効率は40〜60%と高く、家庭の熱需要の省エネ推進のため今後さらなる普及が期待されます。