CEL編集室
2018年07月01日作成年月日 |
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2018年07月01日 |
CEL編集室 |
都市・コミュニティ |
都市居住 |
情報誌CEL (Vol.119) |
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2日間限りの開催、講義総数なんと112コマ!そんな「学びの祭典」が4月18〜19日に大阪で開かれた。
その名も「ナレッジキャピタル大学校」。
「学校や社会の枠組みを超えた新しい学びの場」づくりを目的として行われたこの大学校には、「ルネッセ」に関わる人々も多く講師として登場。
これまでにないスタイルで行われた学びのイベントをレポートする。
「ナレッジキャピタル大学校」の仕掛け人は、異業種の人々が自由に交流しながら知的創造を行える場として2013年にグランフロント大阪内の中核施設として誕生した、「ナレッジキャピタル」。その活動については本誌113号でも紹介しているが、今年で5周年を迎え、大阪発民間運営による知的創造拠点として定着した感がある。
5年の間に、中枢となる「ナレッジサロン」をはじめ「ナレッジイノベーションアワード」など多彩な活動を通した知の集積は、ナレッジキャピタルの輪郭を厚く、豊かにしてきた。そうした知の財産を生かし、2日間限りのトライアルイベントとして行われたのが「ナレッジキャピタル大学校」だ。トライアルと聞くと、小規模な試みというイメージを抱くかもしれないが、蓋を開けてみれば大がかりな「学びの場」がつくられていた。
知の集積が可能にした、真の学び
大学校のメインテーマは「真の学びは“イマジネ!!”」。“イマジネ!”は、フランス語の「想像する」を意味する言葉(imaginer)からの造語だ。中心となるのは1コマ20〜30人を定員とした100コマ超の無料講義。プログラムは「イノベーション」「科学技術」「メディア・エンターテイメント」「ベンチャー」「宇宙」「文化・歴史」「ライフスタイル」「大阪・関西」の8分野にわたり、「知性とは何か――AI時代に空海の意義を考える」「セミは、ナッツ味!?――昆虫食の魅力とは」といった、好奇心をくすぐる講義タイトルが並ぶ。技術も歴史も音楽もアートも食もAIも宇宙も生物も……。知のごった煮のようなプログラムは、「面白そう! 何が起こるのだろう?」という期待感を煽る。
講師は大学教授、起業家、美術館館長、子育て研究家、宇宙科学者、料理家、ジャーナリスト、発明家といった多彩な「専門家」がつとめるが、いずれもこれまでナレッジキャピタルの活動に関わった人々だ。100コマ超の講義を担う人材が揃っているところにも、5年にわたる分野の枠を超えた幅広い「知の集積」を見ることができる。
「OMOSIROI」をコアバリューとするナレッジキャピタルらしい、想像力をかきたてる大学校は、受講受付開始と同時に、大半の講義が満席となったという。