山本 貴代
2021年11月01日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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備考 |
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2021年11月01日 |
山本 貴代 |
住まい・生活 |
ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.129) |
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日常はコロナの蔓延で一変。急ぎ足でやってきた少し先の未来を、世の中の消費を牽引する女性の視点から解読していきます。
現場もぶらり巡って、新たな気づきを発見するコーナーです。
朝から晩までスマホと一緒?
スマートフォン(以下、スマホ)が生活に入り込み早10年以上。今や、電車に乗れば、人々の目線はほぼ全員手のひらに注がれています。今回は、いつの間にか必要不可欠な存在になった「スマホと生活者」の蜜月関係に迫ります。本音を聞いたのは、20〜70代のスマホ利用者女子116人です。
現在、日本の世帯におけるスマホ保有率は8割を超え、個人においても7割に迫る勢い(総務省・令和2年通信利用動向調査)です。スマホは、あっという間に人々の暮らしを変えてしまいました。それをコロナが加速させます。「コロナ前と比べ、スマホを見ている時間は増えた」という人は、全体の約66%。「コロナ前と比べて減った」という人は1%もいませんでした。いつ見ているのかといえば、「四六時中」が正解でしょうか。「移動中、電車や車の中などでスマホを見ることが多い」(85.3%)、「朝起きるとすぐスマホをチェックすることが多い」(84.5%)、「夜寝る間際までスマホを見ていることが多い」(75.9%)。また「スマホを忘れるとなんだか落ち着かない」(80.2%)という現状には思わず頷いてしまいます。20代は他世代に比べスマホ接触時間が長く、移動中は9割以上が見ていました。頻繁に使っているSNSを聞いてみると、ライン(LINE)は全世代、フェイスブック(FB)は50〜60代、ツイッターやインスタグラムは20〜30代という世代差が見られました。
「一番身近な存在」は、依存か自然か
この状態は、「依存」なのでしょうか。116人中、はっきりと「スマホ依存」を認めたのは71人。世代別に見ると、40〜50代が高く、低いのは20〜30代そして70代でした。子どもの頃からあたりまえにスマホがあった20〜30代にとっては、自然な存在で、もはや「依存」という感覚ではないのかもしれません。依存申告者からは、「手にスマホが貼り付いている感じ」「家族と接している時間より長いかも」「“スマホとお友達”から抜け出したい」「デジタルデトックスしたい!!」など、近づきすぎて少し距離を置きたいという気持ちも芽生えているようです。