清水 英範
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2008年10月01日 |
清水 英範
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住まい・生活 |
ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.86) |
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経済学とは何か
本号では生活者意識調査をベースにして二〇二〇年に対する希望や理想が紹介され、また各論稿においては社会・生活・技術・環境問題などの動向が触れられており、最新のパースペクティブとなっている。したがって、二〇二〇年の展望を紐解く最大のヒントは本誌に求めることができる。
本誌とは違った視点で近未来の生活者像を考えるよすがとして、あえて屋上屋を架すならば、それは人間と社会に対する洞察力の涵養であろう。将来、合意と連帯により、各々の個人生活レベルの利害を超え、全体最適の生活を実現するために、そうした感性を練磨することは有益と思われる。
近代社会における進歩主義・技術主義への過剰な信仰が、今日の環境問題やカジノ資本主義的状況など、社会生活への脅威を招来した面もあることは否定できない。したがって、歴史の知恵に学ぶべき点も多々あろう。もちろん、哲学や文学作品に人間存在の意味、人生の指針、人間の苦悩などを探ることも可能である。一方、経済学は現象分析の道具として、人間や社会を究極的にモデル化して取り扱ってきたと一般的には理解されている。