CEL
2006年03月25日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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2006年03月25日 |
CEL |
都市・コミュニティ |
地域活性化 |
情報誌CEL (Vol.76) |
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中之島に「舟屋」を開設し、水都の魅力を発信
昨年一〇月八日から一か月間にわたって、大阪・中之島のバラ園に「舟屋」を設け、全国各地からの交流の歴史が再現された。
「中之島“舟屋”プロジェクト」と名付けられた、このイベントを企画・運営したのがNPO法人もうひとつの旅クラブだ。
「大阪の観光といっても、多くの人はお決まりのような観光スポットを点々と訪れるだけ。大阪という都市のもつ多彩な魅力には目が向けられない。そのひとつの理由は、大阪というまちの骨格になる“主軸”が見えにくいからではないか。そこで、私たちは、南北軸の御堂筋や堺筋と同様に東西軸の中之島に着目し、これらが交錯する点を活性化させることで、大阪に点在する多くの魅力を結びつけようと考えました。この舟屋プロジェクトはその第一歩で、東西の水陸両用の軸線を再発見しようとしたものです」と代表の李有師さんは説明する。
中之島といえば『市役所の事件ばかり』と言われるが、「それでは、大阪の本当の姿を何も表していません」と李さん。かつての中之島は、人々が憧れのまなざしを向けるエリアだった。特に水辺周辺には諸藩の蔵屋敷が置かれ、日本の交流文化の中心地として、全国から人々が訪れ、その息吹を持ち込んだ。その証拠に、各地の地名が大阪に数多く残っている。しかし今では、そんなこともすっかり忘れ去られてしまっている。