弘本 由香里
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2005年03月15日 |
弘本 由香里
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都市・コミュニティ |
都市居住 |
情報誌CEL (Vol.72) |
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大阪・上町台地から、都心居住の真価を問うていきたいとの思いを原点に、まちづくりの実践者と研究者などのネットワーク型組織として誕生した「上町台地からまちを考える会」。第一話ではその背景を簡単に紹介し、可能性を展望していくための入り口とした。続く第二話では、同会の今年度事業の一つとして二〇〇四年一一月に開催された、まちの学校・上町四方山話シリーズ1「てらまち極楽ストーリー」で提起された論点を紹介しながら、これからの都心居住のあり姿を展望するうえで、歴史・文化の連続性に向き合う本質的な意味とは何かを探った。
前回・第二話の終わりに概括したとおり、寺町固有の歴史・文化に向き合うことから導きだされたものは、他者との関係性への眼差しであり、背景の異なる者同士が対話をし、価値観の対立をいかに乗り越え、主体間の境界を相対化し、組み替え、再編していくかという、まちづくりの究極の課題そのものであった。同イベントの最終回に講師として登場した加藤政洋氏は、「共移体=共異体としてのコミュニティ」「社会を構想する街」というキーワードを提示した。「こうしたコミュニティのあり方、まちづくりの究極の課題に向き合う方法を考え、試みを重ね、次の世代に受け渡すまちづくりを考えていくことこそ、上町台地からまちを考える会の使命である」と同会理事の高田光雄氏は語っている。