栗本 智代
作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
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2007年08月01日 |
栗本 智代
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都市・コミュニティ |
まちづくり |
新聞・雑誌・書籍 |
大阪市都市工学情報センター発行「大阪人」7月号〜9月号 |
黒いプードル、ダックスフント、チワワ・・・。新緑がまぶしい午後の堀江公園には、いかにも血統書付と思われるペットたちがすまし顔で散歩している。小さなブランコやすべり台、柵のある砂場では、よちよち歩きの幼児たちが、母親に手を引かれてやってきては、笑い声をたてたり泣きべそをかいたり。ベンチでうたたねをしているおじいさんもいる。しかしここは堀江。正午にもなると、近隣の商店や事務所のOL がランチを楽しみにやって来るし、夜には、仕事を終えた社員や若い買い物客が立ち寄る。大人の憩いの場としても、深夜まで人の姿が絶えない。そんな堀江公園に面して、近年おしゃれな路面店が増えてきた。目を引くのが、キッズご用達の店。ウインドウには子供服や輸入雑貨などがずらり!オレンジストリートや北堀江とはまた少し違った、のんびり感の漂う雰囲気が特徴だ。白い壁に水色の屋根、2階建ての“小さなお家(ルビ:うち)”は「swap meet market」。ヨーロッパのデッドストックを活用して作られた、各1点ものの子供服、雑貨、アンテイーク家具などが並ぶ。大きな窓を通して公園から光が差し込み、明るく気持ちがいい。株式会社フィス、スワップミートマーケット事業部営業担当の大村大さんはこう話す。「もともと子供服専門のメーカーでしたが、この店舗のため、新たに雑貨や家具を外国から仕入れて総合プロデユースを行い、トータルでの生活提案に挑戦しています。」この建物は、昭和10年頃にできたもので、数年前まで1階はそば屋、2階は住居だった。そのぬくもりを有効に生かすため、1階の天井を抜いて吹き抜けにしながら、町家ならではの大黒柱や梁、小さな出入り口や扉、ベランダなどはそのまま残している。2階に上がると、子供部屋にいるような感じだ。