濱 惠介
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2003年01月01日 |
濱 惠介
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住まい・生活 |
住宅 |
新聞・雑誌・書籍 |
建築とまちづくり No.306 |
今日の豊かな生活を享受している人々とって、すぐさま快適性や利便性を放棄することには拒否感があろう。しかし、資源やエネルギーの消費を抑制して行かなければ、我々の子孫に明るい未来はない。温暖化を始めとする地球環境問題を解決しながら満足のゆく暮らし方は可能だろうか。
建築の中で日常の暮らしに最も関係の深い住宅、そこで営まれる暮らしについて可能なことを一緒に考えたい。ここで述べるのは、自らの実践にもとづく環境配慮型の住宅改修と省エネ・エコライフの楽しみ方である。
既存の住宅を長持ちさせる
およそ四年前、私は転職に伴い奈良で永住の住まいづくりをすることになった。近年とみに話題になる地球温暖化の危機やエネルギー資源の有限性を考えると、住宅づくりでも省エネルギーを真剣に考える必要がある。資源の枯渇や地域の廃棄物問題と関連付ければ、簡単に取り壊したり新築したりすることもためらわれた。
そこで築27年の鉄筋コンクリート(以下RC)造の戸建て住宅を購入し、環境への負担をできる限り小さくしながら快適な住まいにする、という目標で改修することにした。名付けて「再生エコハウス」、既存の資源を活かしつつ「環境共生住宅」とし再生させた訳だ。