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濱 惠介

2009年05月07日

「ECOな暮らしの10カ条」(その3)「熱と建物とエネルギー」

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媒体(Vol.)

備考

2009年05月07日

濱 惠介

エネルギー・環境

省エネルギー
エネルギー・ライフスタイル

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日経BP社特設コーナー「High Ecology Low Carbon〜創エネ住宅の時代へ」内のコラム

熱と建物とエネルギー

 

 今回からこのコラムの話題は、日常生活の工夫から住宅に手を加える段階に移っていきます。最初のテーマは暖房エネルギーを少なくするための基本「断熱」です。

 

 真冬の寒い季節に暖かい家は、それだけで居心地がよいものです。しかし、暖房をガンガン効かせて暖めるのでは、家計も環境も耐えられません。エネルギー消費を抑えながら暖かい住まいを実現するには、どんな条件がそろえばよいのでしょう。

 

 前回のコラム( 「ECOな暮らしの10か条」その2 続・エネルギーの無駄を減らす )で紹介した小学校時代のわが家には、「サンルーム」と呼ばれる場所がありました。それは障子で座敷と仕切られた幅一間(1.8m)の洋風広縁で、設計した建築家の伯父がしゃれてそう名付けたのです。窓は南に面した全面ガラス。晴れていれば太陽がさんさんと差し込み、火の気がなくても本当に気持ちの良い暖かさでした。

 

 もうひとつはフランス東部の都市、ストラスブールでの体験。住んでいた集合住宅(アパルトマン)は秋から春にかけて、温水ラジエーターの暖房が24時間入りっぱなしで、外が零下10℃にもなる真冬でも暖かく、当時の日本の寒い室内とは全く違う感覚を持ちました。

 

 いずれの場合も、今回のテーマである「断熱」には縁遠い建築でした。サンルームは太陽が当たっているときだけしか暖かくなく、アパルトマンはシングルガラスから外へ熱が流れ放題のエネルギー浪費型暖房だったはずです。

 

 これらの弱点をカバーし、少ないエネルギーで冬の寒い時期でも快適な室内気温を保つ鍵が、今回お話しする「断熱」です。暖房と冷房のエネルギー消費量を比較すると、関東・近畿でも圧倒的に暖房が大きく、断熱による暖房対策の重要さが分かります

 

 

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