CEL
2011年09月30日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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備考 |
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2011年09月30日 |
CEL |
エネルギー・環境 |
エネルギー・ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.97) |
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大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所(以下、CEL)では毎年生活意識調査を実施している(本誌53ページ参照)。しかし、今年は東日本大震災前に実査が終了していたため、震災後の生活者についてどのような意識の変化があったか、捉えることができなかった。
そこで今年6月、震災後の生活者意識を把握し、よりよい生活づくりに資する情報の収集やその分析を行うための調査を行った。ここではその概要を報告する
「調査設計」は以下の通りである。(1)調査地域:関東(1都3県)、および関西(2府4県) (2)調査対象:満20歳以上の男女 (3)標本数:500人[2(地域:関東・関西)×2(性別:女性・男性)×5(年齢階層:20歳代〜60歳以上)]=20カテゴリーに分け、それぞれ
25名ずつ (4)調査方法:インターネット調査(調査会社:株式会社インテージ) (5)調査期間:2011年6月17日(金)〜20日(月)である。
本調査では事前に仮説を設け、それを検証するための質問を用意し、回答を依頼した。例えば、「生活者は、便利さ、快適さに慣れて必要以上に贅沢な暮らしをしてエネルギーを浪費していたことに気づき、生活そのものを見直そうとしている」という仮説を設定、その検証に必要な質問を3〜5問程度行うという方法である(仮説数57、質問数は185問)。
これらの中で、CELメンバーが興味深いと感じた、いくつかの点について概要を述べる。
(1)エネルギーライフスタイル
1.エネルギー・セキュリティ
-省エネライフスタイル-
エネルギー供給の信頼性全般に不足感を持ち、既存のシステムから、より競争を重視した制度への関心を高めている(回答者が多い。以下同)。蓄電池や分散型電力供給(主に太陽光発電をイメージしている)に対して肯定的な評価をしている一方で、エネルギーに関する知識の不足も自覚している。エネルギーを浪費しているとの認識があり、手軽な節電などの省エネ行動は積極的に実践していると自己評価している。自然エネルギーの導入に関しては、大幅な費用の追加なしに実現可能だとの展望を持っている。したがって、価格を高くしたり、罰則を設けたりすることで、エネルギーの需要をコントロールする必要性はないと考えている。