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情報誌CEL

趙 章恩

2012年11月01日

デジタルは子どもが楽しく授業に参加するためのツール[韓国デジタル教科書研究学校探訪]

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媒体(Vol.)

備考

2012年11月01日

趙 章恩

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都市・コミュニティ

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地域ガバナンス
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情報誌CEL (Vol.102)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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―教室にいながらバーチャル体験、みんなが参加する授業を目指す―
 仁川市延寿区のマンション団地の真ん中にある「中央小学校」。4年生が社会の授業を始めたところだが、机にはタッチ式のノートパソコンが置いてある。ノートも鉛筆も置いてはあるが、使う気配はない。先生も電子教卓と電子黒板だけで、紙の資料は一切使わない。 まずは今日の学習テーマである『故宮』について動画を見ながら先生の説明を聞く。先生は子ども達が学習目標をちゃんと理解しているか確かめるため、クイズを出す。端末は1人1台だが、4〜5人のグループで学習する。グループごとに故宮の特徴をデジタル教科書とネットを検索して調べ、パワーポイント資料を一緒につくる。それをクラウドサービスに保存し、電子黒板からファイルを開いてみんなの前で発表する。
 小学校は義務教育なので国定教科書を使う。小学校のデジタル教科書は国定教科書を電子本にして、それを元に先生が画像や動画、ハイパーリンクなどを追加して再編集したものを使っている。
 クラスティングというSNSも授業で使っている。
クラスごとにSNSを作り、宿題を掲載したり、友達の宿題にコメントを書き込んだりする。保護者らのほとんどがスマートフォンを持っているので、子ども達が学校で何をしているのか、クラスティングに掲載された写真や資料を見るのを楽しみにしているという。
 絶えず先生は子ども達に質問し、討論させ、発表させる。先生と子ども達の息ぴったりの授業を見ていると、40分の授業があっという間に終わった。子ども達はグループでアイデアを練って発表しないといけないので、授業中にパソコンでゲームをするとか、教科書を見ないでパソコンでいたずらをするなんて、想像もできない。デジタル教科書=パソコンばかり見る授業ではない。
 今は10GBを超えるデジタル教科書を端末にインストールして使うため、タッチ式のノートパソコンを使っている。しかし、いずれは教科書をネットに保存して必要なページだけアクセスできるクラウドコンピューティング環境に移行するため、その時はタブ
レットPCに変わる予定。
 パソコンに慣れていない子どもは授業についていけないのでは? と心配したが、先生の指示を理解できない子も、キーボードの入力が遅い子も一人もいなかった。デジタル教科書クラスの担任であるキム・へソン先生によると、子ども達は教えてもらうまでもなく直感的にパソコンとデジタル教科書の使い方を覚えたという。隣の子に教えてもらっている場面もあったが、これは中央小学校が「協同授業」を大事にしているからだ。先生が何から何まで子どもをケアするより、同級生同士で助け合うようにするためでもある。

 

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