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情報誌CEL

有路 昌彦

2014年07月01日

食べて守る海の幸のサステナビリティ

作成年月日

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媒体(Vol.)

備考

2014年07月01日

有路 昌彦

住まい・生活
エネルギー・環境

食生活
消費生活
地球環境

情報誌CEL (Vol.107)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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サケにマグロにサンマにカレイ――。
日本人はあたりまえのように、これら海がもたらす恩恵を享受してきたが、そろそろ、本気でその持続可能性に目を向ける時が来ているようだ。

今、海の食資源はどうなっているのか。

消費者はどうあるべきなのか。

生物資源経済学の視点から、真摯に考えてみよう。

 

サステナビリティとは

 

サステナビリティとは「持続可能性」と訳される言葉であり、環境と経済の関係をあらわす非常に重要な概念です。特に水産物についてはこの持続可能性が極めて重要です。というのは、魚は獲りすぎると枯渇してしまうものだからです。日本人の大好きなウナギもクロマグロも、環境変化の影響はあるものの、過剰漁獲(いわゆる獲りすぎ)が原因で絶滅寸前に陥っています。大好きだからとにかく食べたい、という感じでひたすら獲り続けると魚の資源は枯渇して、結局資源はなくなってしまうのです。しっかりと認識されていないことなのですが、同様に獲りすぎになった魚種は数多くあり、FAO(国際連合食糧農業機関)の9年前の報告書によると、全世界の漁獲対象魚種の24%が過剰漁獲の状態にあり、限度ぎりぎりの利用をしているのが51%という状況です。
しかし同時に、こういった水産資源は、上手に使うとそれこそ永続的に利用可能な「再生産資源」なので、どのような漁獲の仕方をすれば持続可能になるのかというのが、資源を上手に使う上で最も重要な目標となってきます。こういった「持続可能な漁業」の実現を目標とする管理を、「資源管理」といいます。

資源管理の3つの方法

資源管理には3つの方法があります。1つ目は国が漁獲量の上限値や、使ってよい網や船を規制するという方法です。国がルールを決めて守らせるというものであり、我が国もこの方法をとっています。2つ目は漁業者が自分たちでルールを作って自分たちで守るという「自主規制」です。3つ目は経済的な誘因(インセンティブ)によって管理する方法です。

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