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CEL編集室

2015年07月01日

幸せリーグ×日本での指標づくり・ケース1: 「幸福」を真ん中におくまちづくり

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2015年07月01日

CEL編集室

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情報誌CEL (Vol.110)

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「幸福」を真ん中におくまちづくり

 

2004年に6町が合併して誕生した「京丹後市」は、日本海に面した近畿最北端の都市である。豊かな自然環境と、天女の羽衣伝説などでも知られるように、わが国の草創期から発展してきた長い歴史と文化をもつこのまちは、高齢化率33.4%(2015年4月現在)。100歳以上の高齢者数も多い「健康大長寿のさと」でもある。長寿のふるさとがめざす「幸福のまちづくり」とは?

 

京都府京丹後市

 

天橋立で知られる宮津市から京丹後市域を横断し、隣接する兵庫県豊岡市へと結ぶ京都丹後鉄道宮豊線。車窓からの景色は、美しい海と山並みがゆるやかに眼前を通過して飽きさせない。 人口5万8000人余、うち1万9500人弱が65歳以上、高齢化が進むまちにおける「幸福のまちづくり」についてお話をうかがった。

 

「利他の幸福」を大切にするまち

 

誰ひとり置き去りにしない―市制施行当初よりその任に就く中山泰市長が地方創生の策定プランである「京丹後市まち・ひと・しごと創生」総合戦略アクションプランにも掲げるまちづくりの指針である。その柱のひとつに、「誰もが幸福をますます実感できる市民総幸福のまちづくり」がある。

目指すのは「幸福」を行政運営の中心軸に据えたまちづくり―その羅針盤となる「幸福度指標」を設定し、それを用いて施策点検をするという考え方である。

京丹後市企画総務部長の木村嘉充さんによれば、最初は手探り状態からのスタートだったという。まずは学識経験者、商工会などの各種団体、行政担当者計10人で構成される「幸福のまちづくり研究会」を設置し、勉強会を開くことから始めた。

その過程で主観的なデータとして、2013年5〜6月、市民の幸福に関する意識を調査する「市民幸せ度アンケート調査」を実施した。アンケートは幸福度や満足度のほか、「幸福」を感じる重要事項、人生観など29項目にわたり、約1300人の回答を得た。

回答結果で注目されたのは、「他人の喜びや人のためになることを行いたいと思う(全体の78%がそのように回答)」度合いが高いほど、幸福感・満足感が高い、ということである。「他人のためという考えは一般的なものですが、経済情勢が厳しい今の時代、もっと経済的な面での満足度などに回答が集中すると思っていたので、驚きました」という木村さん。

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