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情報誌CEL

CEL編集室

2015年11月02日

「京都スマートシティエキスポ2015」から見る未来の生活

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2015年11月02日

CEL編集室

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情報誌CEL (Vol.111)

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2015年5月20日から3日間、「京都スマートシティエキスポ2015」がけいはんな学研都市で開催された。本エキスポは、スペイン・バルセロナが世界展開する「スマートシティエキスポ世界会議」と連携し、拡大するスマートシティ市場への参入や新たな市場創造に貢献することを目的としている。昨年3月に続いての京都開催である。エキスポではさまざまな導入事例や計画案が紹介された。本稿では、それらのなかから、私たちの生活に近い3つの事例を紹介する。これらの事例から未来の生活を垣間見るとともに、課題について考えてみよう。

身近な生活への導入事例

事例1 インテリジェントなゴミ箱

最初の事例は、町のゴミ箱に関するものである。ゴミ箱といえば、ゴミがあふれんばかりに入れられたものを想定する人も多いだろう。そのようなゴミ箱は、町の美観を損なうし、衛生上もよくない。しかし、ゴミの回収頻度を増やせばゴミ回収トラックの増発を生み、排気ガスなど別の問題を生んでしまう。このようなジレンマに対応しようというのが、ビッグベリー(Bigbelly)システムだ。米国マサチューセッツ州のベンチャー企業(2003年創業)が開発した。特徴は、天井部に太陽光パネルを配置し、その電力で、中のゴミを圧縮する機能を付加した点だ。ゴミを圧縮することで、従来と比較して5倍のゴミを蓄える。また、ゴミ投入口を開け閉め型とすることで、ゴミの散乱や悪臭を防止している。さらにゴミ量を計測することで、ゴミが満杯になってから回収することを可能にした。大学などへの導入も進んでおり、例えば、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)では、通常、毎日6時間かかっていたゴミの回収が30分で済むようになったという報告もある。

事例2 河川の氾濫をいち早くキャッチ

近年、日本でもゲリラ豪雨などによる洪水が頻発しその対策の重要性が高まっている。英国のオックスフォード洪水ネットワーク(Oxford Flood Network)は、この問題に対応するシステムだ。このシステムは、オックスフォード地域の河川の橋の下などに簡易の小型水位センサーを取り付け、水位を監視する。センサーの設置は地域住民が行うという地元協力型のシステムだ。センサーのデータは逐次転送され、データベースに蓄積される。蓄積されたデータは、洪水マップ作製への活用や、洪水警戒時にはリアルタイムデータを地図上に表示し危機管理に活用している。

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