情報誌CEL
大阪ガスの「食の学び」
作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
2016年07月01日
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山下 満智子
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住まい・生活
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食生活
消費生活
ライフスタイル
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情報誌CEL
(Vol.113) |
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『炎と食II―日本人の食生活と火―』発刊によせて
大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所では創業時から現在までの110年間にわたる厨房用ガス機器の開発の歴史と食分野の活動や研究をまとめた『炎と食II―日本人の食生活と火―』を発刊した。そのなかでも、多角的な取り組みを行ってきた「食の学び」について振り返ることで、これからの活動につなげていく。
はじめに
大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所では、2015年度の食分野における研究の一環として、創業時から現在までの110年にわたる厨房用ガス機器開発の歴史と、21世紀以降の大阪ガスの食分野の活動や研究をとりまとめ、『炎と食II―日本人の食生活と火―』として発刊した。
この15年間には、東日本大震災など未曾有の災害が日本列島を襲い、エネルギーを取り巻く環境は大きく変化した。一方、少子高齢化やライフスタイルの変化にともなう多くの社会課題の解決に向けて、企業には社会の一員としての新たな対応や提案が求められてきた。こうしたなか、大阪ガスの食分野における取り組みも、従来からの料理講習活動に加え、食育基本法施行への対応や、新しい視点での提案や調査研究へとその活動の幅を拡げている。
ここでは『炎と食II』から、大阪ガスの「食の学び」に関する取り組みについて紹介する。詳細は、大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所ホームページ(http://www.og-cel.jp/)『炎と食II』を参照いただきたい。
1924年創立 大阪ガスクッキングスクール
大阪ガスの食分野の活動「食の学び」は、創業時の新燃料ガスを紹介するための炊飯実験から始まっている。創業時のガスの主な用途は、ガス燈としての照明用であり、その後大正時代には、薪や炭に替わる厨房のエネルギーとしての利用へと転換を図る。大阪市内の家庭の台所にガスが普及したのが昭和の初めである。ガスが、厨房の新燃料としてようやく認知されるようになった1924(大正13)年には、大阪瓦斯割烹研究会として本格的な料理教室活動を開始した。そして1933(昭和8)年には、御堂筋の本社ガスビル竣工とともに7階に100人が一堂に学ぶことのできるガス料理講習室を開設した。現在、年間5万7000人強のお客さまを大阪ガスクッキングスクールに迎え、従来の主婦を主な対象とした料理講習会に加え、子ども、シニア男性、親子や家族向けの料理講習会のほか、大学・行政・企業とのコラボレッスンや出張セミナーなども実施し、新たな「食の学び」の場を展開している。