澤田 智洋
2019年07月01日作成年月日 |
執筆者名 |
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2019年07月01日 |
澤田 智洋 |
都市・コミュニティ |
コミュニティ・デザイン |
情報誌CEL (Vol.122) |
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2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、スポーツへの関心が高まっているが、その多くは結果を求められる「競技」としてのスポーツだ。
高齢者や障がい者、スポーツが苦手な人たちなどの、いわゆる「スポーツ弱者」が気負わず自由に楽しめるものは少ない。そんなスポーツ弱者も気軽に参加できる
「ゆるスポーツ」なるものを考案し、各地でプロデュースしている「世界ゆるスポーツ協会」代表理事の澤田智洋氏に、活動のきっかけや、企業・自治体を巻き込んでの場づくりなどについて伺った。
東京オリンピック・パラリンピックを来年にひかえ、スポーツが熱い。世界のトップアスリートたちがしのぎを削る、というような華々しい話ばかりではない。高齢化社会のなかで、「健康産業」としてのスポーツは現代の日本では数少ない、はっきりとした成長分野といえる。福祉も医療も食品もファッションも地域おこしも、スポーツと結びついたものは多い。
とはいえ、こういう時代にあっても、スポーツには縁遠いという人が多いのも事実だ。なぜだろうか?そんな根本的な問い直しから、わくわくするような新しい文化やつながりを生み出している人がいる。新しいスポーツをプロデュースすることで、さまざまな問題解決に取り組む「世界ゆるスポーツ協会」の代表理事を務める澤田智洋氏だ。
「平成29年度にスポーツ庁が実施した調査によると、週1日以上運動・スポーツを実施する成人の割合が前年度の42.5%から51.5%へと大きく向上したそうです。でも同じ数字を見て僕は、まだ半分近くの人がスポーツを苦手としていて、スポーツから排除されていると感じてしまいます。
障がいがあったり、子どもの頃に受けた体育の授業がトラウマになったり、四十肩で腕が上がらなくなったり……。さまざまな理由でスポーツから排除されている人はたくさんいます。スポーツを、そういう人でも楽しむことができる、能動的に参加できるようなものにしていきたいのです」