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情報誌CEL

岡田 直樹

2022年09月01日

組織でつかむ日本型ビジネス創出モデル −地域ぐるみで未来を描く、自主独立のスキーム

作成年月日

執筆者名

研究領域

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媒体(Vol.)

備考

2022年09月01日

岡田 直樹

都市・コミュニティ

まちづくり
地域活性化

情報誌CEL (Vol.131)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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疲弊する地域経済活性化のカギを握るのは、ベンチャーだけではない。40年にわたり、多くの事業創造に携わってきた岡田直樹研究員が、地域における大企業・大学がアイディアを核にして目指すべき、日本ならではのミドルアップダウン型、地域一丸の事業創造のかたちとメソッドについて提案する。

大手企業がリードすべき地域の産業構造変革

時代の変化に伴い、地域の産業構造転換は喫緊の課題となっている。その担い手としてはベンチャー企業への期待が大きいとされるが、むしろ内部留保の大きい大手企業こそが率先し、それらベンチャー育成・支援の主役になるべきではないかというのが私の考えだ。ここでいう大手企業とは地域に育てられたことに感謝し、どこまでも地域と共にあらんとする「地域エクセレントカンパニー」型の企業であり、こうした企業が原資を地域の事業創造へ向けて積極的に振り向けることで、当の企業は経営基盤をより強固なものとし、育成されたベンチャーはアジアをはじめ海外へと飛躍するチャンスを拓くことができるだろう。そのような、地域発でありながら地域に留まらない世界的ビジョンが、地域産業の未来を描くには必要となる。事業の方向としては、マーケットの明確な「研究開発系」ではなく、アライアンス等を通じて外部のIT系ベンチャーがもつ技術を援用、潜在的なマーケットを「0→1」で"共創"するスタイルが、大手企業の知名度を最大限活用する意味でもアドバンテージとなるに違いない。

変革へ向かう3つの人財マネジメント

しかし現状では、一部の大手企業にそうした取り組みがあるだけで、残念ながら未だ大きな成果を上げるには至っていないように見える。根本には、大手企業内部に外部ベンチャーとの"共創"で事業創造へ邁進すべき人、すなわち日本型のミドルアップダウンにより自社とベンチャーの調整やマネジメントを行える人財が欠如しているという問題があるのではなかろうか。ここでは、地域の事業創造を担う人財を育てるためのマネジメントがどうあるべきか、3つのステップに分けて考察してみる。前提として大事なのは人財のポテンシャルを徹底的に発揮させること、いわば人を解き放つことだ。

STEP1
中堅ホワイトカラーを再評価する

まず、人財の対象となる層を考えてみる。大手企業は優秀でありながら適正に評価できていない中堅層を抱えているのではないだろうか。

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