多木 秀雄
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2008年06月30日 |
多木 秀雄
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住まい・生活 |
食生活 |
情報誌CEL (Vol.85) |
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はじめに
「食育基本法」が二〇〇五年六月に成立し、これをもとに、日本全国において食育への取り組みが本格化した。同法は、「食」を通して心身を健やかに育てることを目的として定められたものである。今や食育という言葉も定着し、国をはじめ、食育に取り組む地方自治体、企業、学校なども増えている。さらに、二〇〇八年六月の通常国会で、食育を学校給食の目的に位置づけるよう学校給食法を一部改正することが審議される予定である。これが成立すれば、食育の場としての学校の役割をいっそう高め、「生涯教育」でもある食育の浸透を促すことが期待される。
季刊誌「CEL」では、既刊の第八一号(二〇〇七年六月発行)において、現代の家庭における食育の意味を問いかけ、その可能性を探った。その後、食の信頼を揺るがす事件が頻発し、食生活の改善や食の安心・安全を重視する動きは社会の大きな流れとなっている。
今回の特集では、企業の食育活動に焦点を当てながら、ひるがえって、それが生活者の暮らしや社会にとってどのような意味を持つのかについて、多面的に見つめ直してゆく。