東京都ヘブンアーティスト
2008年03月21日作成年月日 |
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2008年03月21日 |
東京都ヘブンアーティスト |
都市・コミュニティ |
都市システム・構造 |
情報誌CEL (Vol.84) |
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賑わいの演出と文化の創造と発祥
「ヨーロッパの街角や広場などで見かける” 大道芸“を日本でも」という試みが東京都で行われている。それが、公共のオープンスペースを一部開放して、都が認定した各国のアーティストが芸を披露する「ヘブンアーティスト」だ。
賑わいの創造と市民レベルからの芸術文化の発祥を狙って始められたものだが、既に六年が経ち、今では平日でも高齢者や子ども連れの主婦などが気軽に見物に訪れ、また公演場所が市民の散歩コースにもなっているなど、もはや日常の風景の一部となっている。
活動しているアーティストは、平成一九年度の段階で三〇二組。それぞれが都内四八施設六二カ所で芸を披露している。今では外国からわざわざ足を運ぶアーティストもいることから、世界に「Tokyo」の名を知らしめることにも繋がっているという。
だが、都がこの制度を運営し成功を収めるまでには、例えば、都心の路上で実施するための警察への許可申請や公演場所の予約、会場の警備、運営スタッフの育成などさまざまなクリアすべき問題があったという。「この六年間は順調に過ぎていっただけの月日ではなかった」と語る都の担当者・裏田勝己活動支援課長(生活文化スポーツ局所属)の言葉を聞くと、アーティストを集めることから始まり、無事に運営・管理に努めてきたこれまでの苦労がうかがえる。