忽那 裕樹
2008年01月10日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
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2008年01月10日 |
忽那 裕樹 |
エネルギー・環境 |
地球環境 |
情報誌CEL (Vol.83) |
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海面上昇や異常気象などが連日テレビや新聞で報告されている。だから、知っている。いや、知っているつもりになっている。考えてみれば、とてつもなく大きなスケールの話なのにである。手に取れるような感覚として確かめることが本当は難しい。
実感が伴わない状況で温暖化対策メニューなどが与えられると、どうしても問題が単純に捉えられやすい。少し不安を覚える。自然環境は多様な関係の絶妙なバランスで保たれているのだから、もっと色々な関わり方があっていい。省エネルギーにしても数値目標からではなく、暮らしの中で実感する生活の視点から考えていきたい。
そのためには、身近な環境に自ら働きかけて得られる楽しみを大切にすることからはじめたい。関わり方は十人十色だろうが、お互い、それを共有することに喜びを見つけていく暮らしに心地よい可能性を感じる。日々の生活の中で、自然の微妙な変化に思いをはせつつ、「風景を使いこなす」という感覚を楽しむライフスタイルである。その延長上に省エネや地球環境へのまなざしが育まれることを望みたい。
そんなことを気付かせてくれる人々に出会える「OSOTO」という雑誌の編集を手がけている。その名のとおり「おそと」、すなわち身近な屋外環境の魅力を発見して暮らしの中に活かしている人々を紹介している。「風景を使いこなす生活」を探る手がかりを教えてくれている。