豊田 尚吾
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2008年01月10日 |
豊田 尚吾
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エネルギー・環境 |
エネルギー・ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.83) |
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はじめに
インテリアライフスタイル、ライフスタイル住宅、ライフスタイルセンター、大阪ライフスタイルコレクション、ライフスタイルパークと、ライフスタイルに関する話題が豊富である。筆者も本誌前号(八二号)の拙稿において、エネルギーのライフスタイルという表現を用いて、生活者のエネルギー利用状況に関する考察を行った。
ライフスタイルという言葉は使いやすいためか、さまざまな場面で出会うことが多い。日本社会が成熟化しつつあり、量的な生活充足と同時に質的生活向上を目指していかなければならなくなっている。そのような中、ライフスタイルという考え方は、生活者を十把一絡げにとらえず、一人ひとりの個性を大事にするという意味で重要性を増していく概念であると考える。また、エネルギー消費に関しても、それを通じた生活充足の実現のために、今後、ライフスタイルに適応した財やサービスのいっそうの提供が不可欠になってくることであろう。
しかし、” ではいったいライフスタイルとは何か“と改めて問われると、個人個人で微妙に異なった答えが返ってくるのではないだろうか。そうだとすれば、今一度、ライフスタイルという概念の整理をした上で、それを論じることが必要である。それによって、安易に用いられがちな「ライフスタイル」という言葉が、生活向上のために意味のあるものとして利用可能になるはずだ。
このような問題意識のもと、拙稿では、ライフススタイルとは何かについて整理した上で、エネルギーのライフスタイルというものを論じてみたい。