酒井 利美
2007年06月30日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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2007年06月30日 |
酒井 利美 |
住まい・生活 |
消費生活 |
情報誌CEL (Vol.81) |
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住まいの三重苦
もともとの私たちの住まいには、中古住宅で築三〇年を超える、道路側にやや傾いている、すきま風が入るという、「暗い」「狭い」「寒い」の三つの問題がありました。
そこで、二人の娘たちのためにも、どうしても快適な住まいにしたかったので、ついにリフォームすることにしたのです。
私たちは、夫婦ともに一級建築士、そしてキッチンスペシャリストという資格を持ち建築活動に取り組んでいます。
一番心がけたのは、「子供たちとのコミュニケーションを確保する」ということでした。そして、暖かで快適な住まいを手に入れるためにリフォームに踏み切ったのです。
子供たちの背中しか見えない
従来のキッチンのカタチ
一般的なLDK(リビング・ダイニング・キッチン)と言われるスタイルであれば、たとえキッチンが対面型であったとしても、子供たちの背中しか見ることはできません。
たとえば、リビングでテレビを見ている時に、対型キッチンで食事を作りながら、子供たちの顔を見ようとしても、背中しか見ることができない位置関係になってしまいます。対面型でも、お互いの距離が遠く感じられてしまうのです。これでは、子供たちとのコミュニケーションが取れないので、リフォームしても意味がありません。
いつまでも、子供の背中を見続けているわけにはいかないのです。
私は、子供たちがテレビを見たり、遊んだりしている状況を見ながら、そして、いつでも気軽に会話ができる空間づくりを一番に優先させることにしました。