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情報誌CEL

関口 知子

2006年09月30日

多文化社会と子どもの教育格差

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2006年09月30日

関口 知子

住まい・生活

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情報誌CEL (Vol.78)

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グローバル経済が生み出す国際人流と多文化社会化

 二一世紀は「国際移住労働の世紀」といわれる。資本と企業活動のグローバル化は、労働市場の流動化を引き起こし、「持てる者」と「持たざる者」の格差拡大を地球規模で招いてきた。そして、グローバル経済の構造から排除され職を求める人々も、IT技術者などの高度専門家も、チャンスのある場所へ、国境を超えて移動している。こうして生み出される一億九〇〇〇万を超える国際人流(二〇〇五年国連統計)は、経営支配の世界的な統合と生産の世界的分散を進めるグローバル経済の構造を強化し続ける限り、今後も止まることはないだろう。どの国も人口構成の多様化が進み、「多文化社会化」が不可避な時代になってきている。

 日本の多文化社会化も確実に進行している。二〇〇五年末現在、外国人登録者数は二〇一万一五五五人となり、三七年連続で過去最高を更新中だ。しかし、日本人の海外移住も増え続けており、世界に在留する日本人は、戦後統計史上初の一〇〇万人を突破した(二〇〇五年度海外在留邦人数調査)。さらに日本人海外移民の子孫である「日系人」も含めば、海外で暮らす日本人は三〇〇万人を超える。相対的な人の出入りでいえば、日本人の海外流出の方が、外国人の日本流入より多いということだ。

 

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