CEL
2006年06月25日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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2006年06月25日 |
CEL |
住まい・生活 |
住生活 |
情報誌CEL (Vol.77) |
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子育て世代と高齢者の相互メリットを追求
「空き家」は、今や全国で六六〇万戸にも達すると言われており、平均すると、なんと日本の住居の九戸に一戸は空き家ということになる。さらに少子高齢化が進むと、この傾向には一層の拍車がかかるだろう。空き家が増えることで、その町は活気を失い、防災上・防犯上においても大きなマイナス要因を抱えることになる。
福島県を中心に活動するNPO循環型社会推進センターでは、世代間の住宅のミスマッチをなくそうと、地域の空き家を減らす方法を調査、研究、提案している。具体的には、通院や買い物に便利な市街地に移り住みたいお年寄りと、郊外にマイホームを求める若い家族のニーズをアレンジすることを活動の中心としている。
今回活動のひとつとして紹介するのが、福島市の南部にある「蓬莱団地」だ。ここは約三七〇〇世帯・一万三千人が暮らす大規模ニュータウンだが、「建設されてから約三〇年が過ぎ、住民の高齢化などもあって空き家が目立ってきたため、なんとかうまく活用できないかと始めました」と同センターの菅野修さんは説明する。
子どもたちも独立し、小家族となった高齢者世帯が他所に引っ越す場合、安くて広い家に住みたい若い夫婦に住んでもらえるようリフォームするなどをサポートする。いわゆる「都心と郊外の住み替え促進」を行うということだ。