高田 光雄
2006年06月25日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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2006年06月25日 |
高田 光雄 |
住まい・生活 |
住生活 |
情報誌CEL (Vol.77) |
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はじめに
大阪ガス エネルギー・文化研究所(CEL)が創設二〇周年を迎えるという。CELができてしばらくたった頃、「この研究所はいったい何を研究しているのですか」という私の失礼な質問に対して、当時はまだ副所長だった現在CEL顧問の古館晋氏が、「大阪ガス本体ではできない仕事をやるのがこの研究所の使命です」と明快に答えられたことを、今でも鮮明に記憶している。その言葉どおり、この二〇年、CELでは「大阪ガス本体ではできない仕事」を多面的に展開されてきた。特に、人々の生活文化を深く掘り下げ、その成果を洗練された情報として発信し続けてきたという業績は、企業の社会貢献活動としても高く評価されるべきものである。
私自身は、エイジレス社会における住環境に関する研究や実験集合住宅NEXT21の企画、都心居住を支援するコミュニティビジネスの研究など、主として住まい・まちづくり分野の研究活動に何度か関わらせていただいた。その経験をふまえて、ここでは、今後のCELへの期待を述べてみたい。
少子高齢社会における住まい・まちづくり像の探求
結論から言えば、これからのCELでは、これまでの研究蓄積を活かしつつ「少子高齢社会における住まい・まちづくり像の探求」を研究の大きな柱にしていただきたいと思う。そのことが、市民の住まい・まちづくりにとっても、「大阪ガス本体でやるべき仕事」としての都市のエネルギーシステムの再構築にとっても重要だと考えられるからである。