金澤 秀宜
2006年03月25日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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備考 |
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2006年03月25日 |
金澤 秀宜 |
都市・コミュニティ |
地域活性化 |
情報誌CEL (Vol.76) |
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はじめに
近年、経済面だけではなくファッションや食文化の面でも注目されている名古屋であるが、名古屋商工会議所文化委員会(以下文化委員会という)が中心となって提唱してきた「産業観光」も各地の関心を集め、産業観光の推進に取り組む地域が増加している。
現在、当地域では、各種団体または地域が主体となった種々の産業観光推進活動が展開されているが、ここでは、文化委員会が中心となり取り組んできた産業観光推進活動について紹介させていただく。
産業観光への動機と定義
文化委員会が産業観光の推進活動を開始したのは平成八年に遡る。
当時は、愛知県、名古屋市、経済界などが一体となり、二〇〇五年万博と中部国際空港の二大プロジェクトの実現に取り組んでいた時期であり、当地域の知名度の向上や多数の人々が行き交う交流地づくりが求められていた。
その理由の一つとして、愛知県の県外イメージが挙げられる。その当時の名古屋のイメージは、工業やビジネスが中心となっており、観光地的イメージには乏しく、修学旅行生をはじめとして、観光を目的に当地域を訪れる人々が非常に少ない状況にあった。