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情報誌CEL

山下 晋司

2006年03月25日

観光人類学ウォッチング -ロングステイ・ツーリズム-

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2006年03月25日

山下 晋司

都市・コミュニティ

地域活性化

情報誌CEL (Vol.76)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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近年の少子高齢社会の進展とともに、国際観光にも新しいトレンドがみられる。ロングステイ・ツーリズムがそれだ。長期滞在型の海外観光で、とりわけ退職者や年金生活者が第二の人生を海外で過ごそう、というものである。

 「ロングステイ」という言葉は、1992年に当時の通産省の認可を受けて設立された公益法人・ロングステイ財団の造語だといわれる。ロングステイ財団では、「生活の源泉を日本に置きながら海外の1か所に比較的長く滞在し、その国の文化や生活に触れ、現地社会に貢献を通じて国際親善に寄与する海外滞在スタイル」と定義している。海外長期滞在型余暇の過ごし方で、その意味では新しい海外観光のスタイルでもある。

 旅行会社各社は、特に2007年に退職を開始する団塊の世代を視野に入れて、この新しいマーケットに手をつけはじめており、ロングステイ体験ツアー、下見ツアーなどが企画・実施されている。出版も、JTBパブリッシングから『年金を活かす! 海外ロングステイ30都市徹底ガイド』(柳沢有紀夫編著、2004)が刊行され、「地球の歩き方」でおなじみのダイヤモンド社は「地球の暮らし方」シリーズの一つとして『ロングステイ2003-2005版』(2003)を出している。ロングステイ専門誌、「海外で“人生を遊ぶ”おとなの旅行誌」として『rasin(季刊ラシン)』(イカロス出版)が2003年から発刊されている。

 

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