竹内 章悟
2005年12月25日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
2005年12月25日 |
竹内 章悟 |
エネルギー・環境 |
エネルギー・ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.75) |
ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。
京都議定書が今年二月に発効し、またこの夏には「クールビズ」という目新しい言葉が世に出た。地球環境問題が世界の課題として提起されて以来、かなりの年月がたつが、人々の間にも環境意識が徐々に高まり、私たちの生活の場における身近な問題として浸透が進んできているように感じられる。
ここでは、環境意識の高まりを世論調査結果から振り返ってみるとともに、財団法人省エネルギーセンターの省エネ普及指導員としての活動や、日ごろの学生との交流の中で感じた幾つかの点について触れてみたい。
世論調査に見る環境意識
総理府(現内閣府)では、ここ一〇年以上にわたり、地球環境問題や省エネルギー、サマータイムなどをテーマとした世論調査を実施してきており、平成一七年七月に実施されたものが最新となっている。いずれの調査においても、地球環境問題についての関心の度合いを尋ねる設問項目が含まれており、これへの回答ぶりを通観してみると興味深い。
地球環境問題に「大いに、あるいはある程度関心がある」とする者の割合は、京都会議の開催直前に実施された平成九年度調査でも約八〇パーセントであったが、その後、平成一〇年度調査では八二パーセント、至近の一七年度調査では約八七パーセントが「関心がある」と答えている。また京都議定書についての認知度も、そのような取り決めがなされる見込みであることは、京都会議開催直前の平成九年度調査では約四〇パーセントであったが、開催後の平成一〇年度調査では約五〇パーセント、至近の一七年度調査では約七八パーセントの者が「知っている」と回答している。地球環境問題についての浸透度は着実に上がり、現在では、おおむねの人が認知と関心を示すようになったということになろう。