濱 惠介
小黒 一三
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2005年12月25日 |
濱 惠介
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エネルギー・環境 |
エネルギー・ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.75) |
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対談
これから生活者が求める「なつかしい未来」
濱 惠介 Keisuke Hama 大阪ガス エネルギー・文化研究所 研究主幹
小黒 一三 Kazumi Oguro 月刊ソトコト 編集長
本誌七四号でもお伝えしたように、大阪ガス エネルギー・文化研究所では、二〇〇五年はじめに、全国の千人を越える方々を対象として「生活者意識調査」を行った。そして、その調査結果を受けて前号では、『住まいと生活』に関する調査結果を中心に、その実態紹介と分析結果などを掲載した。
それに引き続き今号では、『環境』と『エネルギー』をキーワードにした調査結果に関して、所員の報告を掲載している。
今回の対談は、『環境』や『ライフスタイル』に関して、日本で初めての環境ファッションマガジン「月刊ソトコト」を発行し、また最近、色々なメディアで取り上げられるようになった「ロハス」(※1)の発信元である小黒一三編集長を訪ね、生活者と環境の関わり方の課題と未来像についてお話をうかがった。
ケニアにホテルを造ったことで環境問題への関心が芽生えた
濱 初めてお目にかかりますが、実は私の住まいが四年前の「ソトコト」に取り上げられたことがあります。エコ住宅特集号でした。大阪ガスのエネルギー・文化研究所では、『家庭におけるエネルギー』、『環境』、『住まい・生活』、『都市』の四つの領域で文化的な視点をからめた研究をしています。住まい・生活研究の一環として、大阪で「ロハス研究会」に参加している所員から「小黒さんにお話をうかがったら面白いのでは」という提案があり、お邪魔させていただきました。まず、小黒さんがどのような経緯でこの分野に入られたのか、お話を聞かせてください。
小黒 僕は、学生時代から雑誌の編集をしていました。その縁でマガジンハウス社に入社し、最初は『BRUTUS』という、ニューヨークを重点取材地域にした、世界の最先端の情報を紹介する雑誌の編集に携わりました。その後、いくつかの雑誌編集を経て、最後には『ガリバー』という旅行雑誌を出したのですが、その時には、既に北半球の先進国は全部回っていたこともあり、土埃のする南米やアフリカなどに惹かれるようになりました。
濱 ニューヨークなどとは全く対照的な地域ですね。
小黒 そのきっかけになったのは、ニューヨークに住んでいるセレブたちを訪ねたとき、彼らは幼い時に親父につれていかれた旅行のアルバムだとかいって、「ブータンの思い出の写真だよ」、「アマゾンへ行った時の写真だ」などと写真を見せてくれるのですが、『白人の人たちって、小さなころからこんなワイルドなところにつれてってもらっているんだ』と思って、お洒落な旅先としてアフリカへの関わりが始まりました。