CEL
2004年09月30日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
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2004年09月30日 |
CEL |
エネルギー・環境 |
環境対応 |
情報誌CEL (Vol.70) |
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少しの我慢で「エコライフ」を
「使えるものも捨ててしまう」生活が普通のようになり、ごみは増える一方。そんな中、「生活を見直すことで結果的にごみが減る」ことを目的とするボランティアグループがある。神戸市北区で、古くから開発された住宅地の一つである有野台に住む主婦が中心となって一九九〇年に設立された『ゴミ減らし通信舎』がそれで、「美しい地球を今より悪くしないで次世代に引き継げるように、全ての人が関わる身近なごみから暮らし方を考えたい」と活動を続けてきた。
一九七八年、ものを大切にする目的で始めたリサイクル手芸教室に参加していた主婦が中心となって約二〇人で、資源の節約・リサイクル活動に関わりだしたのが始まりという。「リサイクルが本当に環境に優しいかどうか疑問を持ち、それならばごみを出さないようにすればいいんだと考え、自主管理型の資源集団回収を思いつきました」と事務責任者の中村恵子さんは言う。
ごみを「資源」として見直すと、ほとんどのものが再利用できる。つまり『廃品回収』ではなく『資源回収』をしていると考えると、「ゴミ」を見直すきっかけになるという。
実際に中村さんの生活は、例えば、太陽光発電、雨水利用(トイレ)、薪風呂、剪定枝のマルチ堆肥などのさまざまな工夫により、水もエネルギーもほとんど使わず、ごみも出さない、まさに都会における「エコライフ」を実践している。「グリーンコンシューマーになることで、時代遅れの大量消費・大量破棄、そして大量リサイクルに別れを告げ、捨てるより生かす努力と知恵を伝えることが、私たちの使命だと思っています」。