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情報誌CEL

栗本 智代

2003年12月25日

大阪再発見vol.2 11.野田・福島〜昭和のぬくもりを再生産するまち〜

作成年月日

執筆者名

研究領域

カテゴリー

媒体(Vol.)

備考

2003年12月25日

栗本 智代

都市・コミュニティ

地域活性化

情報誌CEL (Vol.67)

ページ内にあります文章は抜粋版です。
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 福島区は、大阪市の西北部に位置する。JR環状線で大阪駅より内回りに乗ると「福島」「野田」と続く駅々の界隈、と言った方がわかりやすいかもしれない。

 古代の大阪は上町台地を除けば入り海で、その後徐々に海面が低下した時、福島あたりは湿地帯となり、葦の茂る浅州や島が無数にあった。難波八十島と呼ばれ、歌島、姫島、鷺洲、海老江などの地名がその歴史を物語っている。「福島」の地名については、もともと地元民が「餓鬼島」と呼んでいるのを、菅原道真が筑紫(大宰府)への左遷の折に、将来の幸いを願い「福島」と名前を改めさせたという伝説がある。漁村として発達したが、その後、だんだんと農業を主とするようになった。 明治以降、大阪開港にともなう馬車鉄道や国鉄、阪神電鉄の開通、また中央卸売市場の開場などにより、近代大阪の拠点として発展した。現在は、国道2号線、JR環状線や東西線、地下鉄、阪神電鉄など縦横に整備されて非常に便利な上、近年は幹線道路沿いを中心に再開発の波が押し寄せているが、庶民的な町並みや気風が根強く残っていることは意外と知られていない特徴である。

石畳と路地のまち

 今回は、そんな人やまちのぬくもりを改めて感じさせられる小旅行であった。 野田・福島界隈では、もともと井路川の水路が張り巡らされていたところを埋め立てて道にしている。そのため、曲がりくねった迷路のような路地が現在でも数多く残っており、タイムスリップしたような町並みが続く。

 

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