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Home > 論文・レポート検索 > 生活戦略論(11)「生活リスクのマネジメント 」

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豊田 尚吾

2005年06月01日

生活戦略論(11)「生活リスクのマネジメント 」

作成年月日

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研究領域

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媒体(Vol.)

備考

2005年06月01日

豊田 尚吾

住まい・生活

消費生活

新聞・雑誌・書籍

(財)統計情報研究開発センター「ESTRELA」2005年6月(No.135)所収

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

1. はじめに

ご承知のとおり(?)、毎年5月は消費者月間である(昭和53年に、5月30日を「消費者の日」と定め、昭和63年からは5月が消費者月間とされた)。平成17年度の全国統一テーマは「活かそう権利めざそう自立」であった。昨年、消費者基本法が成立、消費者団体訴訟制度などの権利が整理された上で、消費者の自立(支援)が強調されたことを受けたテーマ設定だと言えよう。一方で、最近ではフィッシング詐欺、ワンクリック詐欺などという、ITを利用した新手の詐欺事例が話題になっている。これらは生活者にとってはリスクの増大を意味し、自立の障害となる。(独)国民生活センターにおける、「消費者トラブルメール箱」の集計(本年1〜3月)結果を見ると、3ヶ月で2,338件もの情報が寄せられている((独)国民生活センターHPより)。その大部分(1,747件)が、架空請求やインターネットオークションでのトラブルなど、通信(運輸)関連である(表1)。情報技術など、変化の激しい分野に、多くのリスクが出現しやすいという構図が見えてくる。このような状況の下で、生活者は様々な生活リスクをマネジメントしていくことができるのであろうか。自治体やNPOは、講演会などを通じ、悪質商法に対する啓発を試みているが、それに関心を示すような、意識の高い消費者がどれだけいるかというと心許ない。新しい詐欺商法の後追い解説も大事だが、より基本的な生活者の認知や行動に関する分析も不可欠である。その上で、自立に必要な要素を明確にし、対症療法的でない、生活者の基礎的な消費能力を高めていく必要がある。以上のような問題意識の下、今回は、筆者が所属する組織において行った調査に基づいて、生活者の意識と行動について考察する。具体的には生活におけるリスクマネジメントについて論じる。データは、前回取り上げたネット調査から得るのではなく、全国の生活者を対象に1,000人規模で行った、生活者意識調査を利用する。

 

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