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濱 惠介

2004年04月18日

「緑」と土を身近に

作成年月日

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媒体(Vol.)

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2004年04月18日

濱 惠介

エネルギー・環境

地球環境

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ホームプロ、メールマガジン「エコで楽しむ住宅改修(11)」

ページ内にあります文章は抜粋版です。
全文をご覧いただくにはPDFをダウンロードしてください。

我々はなぜ植物の緑を必要とするのでしょうか。「緑」を見て心が安らぎ、花が咲けば心が浮き立つのはなぜでしょう。その究極的な理由は、植物こそが光合成で動物の食べ物を作る力を持つから、と私は考えます。人類の遠い祖先が生きる糧を得て、風雨や外敵から身を守るために森に暮らした時代の本能的記憶から「緑」に安堵を感じるとも言われます。

都市の多くは建物ばかりが目立ち、緑豊かな生活環境は得がたいのが現実です。しかし、バルコニーの鉢植えや路地の盆栽に見られるように、多くの人は「緑」を身近に置き、住まいと暮らしに潤いを持たせる工夫をしています。エコ住宅は自然と調和した居住を目指しますから、より積極的に「緑」を導入して当然です。野菜や果樹など食べられる植物が育てられれば、なお素晴らしいこと。EcoをGreenと言い代えることができるのも「緑」の実力でしょう。

植物は本来大地に根を張り、樹木なら枝を広げ、のびのびと成長したいもの。しかし、戸建ての狭い庭やマンションのバルコニーではそうも行きません。まとまった地面があれば、可能な限り本来の姿に近い形で植物を植えましょう。地面だけでは不十分なら、バルコニーや屋上、さらには壁面などを利用して「緑」を増やせます。

植物の生長には土と水が不可欠です。植物の種類や置かれる場所に応じて、育て方に工夫が要ります。特に地面以外の場所での植栽はある程度の技術を必要とします。屋上テラスやバルコニーの鉢植えは乾燥しやすいので水遣りが欠かせません。雨水利用と一緒に計画するのが良いでしょう。自動的に潅水する装置もあります。薄い層で屋上緑化(薄層緑化)をするには、乾燥に強い植物を利用した植栽キットが商品化されています。植物は世話をするのが当たり前ですが、手間がかからない方法を併用することで楽ができます。

壁面緑化にも工夫が必要です。私は吸盤で取り付くナツヅタを直接這わせていますが、根が壁の隙間に入ることが心配ならば、金属メッシュ(粗い網)を建物壁面から少し離して設置しそれにからませることもできます。注意すべきは、窓の近くに茂らせないことです。そうしないとムカデなど歓迎しない虫が家の中に入りやすくなります。いずれにせよ鉢植えのつる植物は弱々しく、地面に深く根を下ろしたものは元気です。

 

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