濱 惠介
作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
2004年02月17日 |
濱 惠介
|
エネルギー・環境 |
省エネルギー |
WEB |
ホームプロ、メールマガジン「エコで楽しむ住宅改修(9)」 |
エコ住宅にとって最も大切な「省エネルギー」を建物・配管の断熱、設備の効率化、自然エネルギーの活用と順追ってお話してきました。今回はその総仕上げとでも言うべき「省エネ生活の実践」を考えます。住まいの省エネが本当に達成されるかどうかは、住まい手のエネルギーを上手に使う知恵と的確な行動にかかっているのです。
あなたはご自宅での電力とガスの消費量を把握していますか? よくある答えは「電気代はひと月に○○円くらいかな・・・・」というものです。エネルギー消費を費用として把握するのは、分かりやすい方法ですが、本気で省エネを考える場合は、やはりkWh(キロワットアワー)や立方?などのエネルギー量、又はそれに換算できる単位で把握することが必要です。その理由は、まずエネルギーの種類ごとに単位熱量当たりの単価が異なること。また料金は基本料金と従量料金の合計である上に、消費量、用途、時間帯などによって設定される単価に差があり、同じ種類のエネルギー源でも、金額はエネルギー消費量に必ずしも比例しないからです。
さて、毎月のエネルギー消費量を知るのは難しくありません。電力も都市ガスも毎月投入される「お知らせ兼領収証」を取っておくだけで分かります。伝票をなくした場合は、インターネットでも過去の消費量を調べることができます。しかし、検針日から次の検針までの日数は、必ずしも一ヶ月ではありません。最も望ましいのは、月末日にメーターを読み取ることです。
自分でメーターを読むことで省エネ意識が高まります。電気・都市ガスだけでなく、水道使用量も調べてみましょう。読み取った数字を記録し、前月との差(消費量)と一緒に表にします。灯油・プロパンは購入日と量をメモし、使った量を推定します。パソコンの使える方は表計算に打ち込みましょう。グラフにすると季節ごとの差が分かりますし、前年と比べて急に増えたら「何故だろう」と気になります。一方、省エネの成果が数字で表されると、一種の達成感が得られます。
標準的な家庭の消費量は電力が310kWh(関西電力)、都市ガスが50m3(大阪ガス)とされていますから、それとくらべてみましょう。