山下 満智子
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2003年10月31日 |
山下 満智子
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住まい・生活 |
食生活 |
CELレポート (Vol.19) |
身近な存在になったコンビニエンスストアは、1970年代に相次いで誕生した。業界最大手のセブンイレブンが、ダイエーを抜いて小売業売上一位の座について久しい。そして本年9月には、店舗数一万店を達成したという。この30年間に流通業界では大きな変化が起きている。それはまた家庭における食料支出にも大きな変化をもたらした。
平成14年の家計調査年報をもとに食の外部化の状況を報告する。
1. 外食・中食市場
1) 市場規模と伸び率
2001年の外食産業統計によれば外食産業市場規模は、26.9兆円であった。一方弁当や惣菜など料理品小売業の市場規模は、5.8兆円になった。この料理品小売業の市場規模にコンビニやスーパー、百貨店などの直営で販売する弁当や惣菜を加えた市場がいわゆる中食1(なかしょく)市場である。中食市場規模は、2000年に6兆円を越えている。
外食産業の市場規模の対前年伸び率は、1990年をピークに1998年以降はマイナスで推移している。料理品小売業市場規模は1980年に25.9%、1990年19.4%と飛躍的な伸びを示した。1998年再び18.1%の伸びを示したが、2000年、2001年は1.6%、2.1%と一桁台の伸びにとどまっている。その結果2001年広義の外食産業市場規模は、32.0兆円、△0.9%の伸びとなった。
1 中食(なかしょく)は、コンビニやスーパー、百貨店、外食店のテイクアウトで販売される弁当や惣菜、おにぎり等、調理をせずにすぐに食べられるものを買ってきて家庭や職場で食べる食事を言う。対して従来の家庭で作って食べる食事を内食(うちしょく)と使いわけている。