濱 惠介
作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
カテゴリー |
媒体(Vol.) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
2001年09月20日 |
濱 惠介
|
エネルギー・環境 |
地球環境 |
新聞・雑誌・書籍 |
日本住宅協会機関紙「住宅」9月号 |
特集の標題に世紀の境目であるが故の意図を感じるので、私は「未来」の意味をこれからの100年と捉える。
我々の子孫達が21世紀を生き延び、22世紀をまともな形で迎えるには、地球レベルの環境問題に対処できることが必須条件であろう。20世紀は、資源の大量消費・大量廃棄の世紀だった。この延長上には環境破壊と文明の破滅が待ち受けている。住まい・住生活においても問題の本質は同じである。
このままのペースで推移すると、100年以内に何が起きるのだろうか。最も起こりそうな危機に、温暖化・気候変動に起因する食糧難、有用金属の枯渇、エネルギー源の制約と価格高騰、廃棄物による環境汚染(大気・土壌・水質の劣化)などがある。どうも明るい未来が見えない。
これらの危機を回避する第一のキーワードが「エコロジー」だ、と私は考える。エコノミーと同じ語源で生態学から発展したこの言葉は、学問領域を超え「万物の調和のとれた関係性」にまで概念を拡大した。「住」のエコロジーを、1)資源・廃棄物、2)エネルギー、及び3)生活スタイルの各側面から考えてみよう。