安達 純
1999年06月10日作成年月日 |
執筆者名 |
研究領域 |
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1999年06月10日 |
安達 純 |
住まい・生活 |
ライフスタイル |
情報誌CEL (Vol.49) |
経済不況が深刻化し、暗くて長いトンネルの出口はなかなか見えてこない。そんな状況に影響されてか、「人間像」や「社会像」あるいは「文化」に関する論議も低迷している。しかし、このような時にこそ長い目で、大阪を、そして「都市」という存在と、そこに生きる人間・社会・文化のあり方を問うことが大切なのではないか。こうした問題意識から、大阪市立大学経済学部とC E L が協力して、学生と一般社会人のための公開講座「未来都市を語る― 生活・文化・環境と経済社会」を開催することになった。4 月から7 月半ばまでの約3 ケ月間、府下杉本町の大阪市立大学キャンパス内で行われる当講座は、毎回2 0 0 名を越える熱心な聴講生で活況を呈している。
大阪市立大学とC E L の二人三脚を実現させたのは、地域活性化への熱い思いである。地元との関係を大切にし、開かれた大学であることを創学以来の伝統とする大阪市立大学は、経済学部が今年で創立5 0 周年を迎えた。本公開講座は、その5 0 周年記念事業の一環として行われるものである。一方、CE L にとっては、1 0 周年を兼ねた1 2 周年記念事業である。C E L の5 周年には、ジオ・カタストロフィ研究という賑やかな記念事業を行ったが、1 0周年は阪神大震災で記念事業を見合わせ、今回1 2周年事業として行うものである。
本講座の狙いは次の2 点である。第一に、経済の活性化だけでなく、文化、生活、エネルギー・環境など、さまざまな角度から、2 1 世紀の都市のあり姿について検討を加えること。第二に、その「都市のあり姿」にどのようにして至るかという過程を少しでも明らかにすることである。