濱 惠介
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2007年11月20日 |
濱 惠介
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住まい・生活 |
住宅 |
WEB |
日経BP・ECO JAPAN連載コラム(12) |
要素の合計から全体のバランスへ
11回にわたりエコライフの実践とエコ住宅の個別技術について語って来ました。住生活のエコに必要な要素は殆ど出尽くしたかと思います。そろそろ家全体をどうするかに移りましょう。ようやく「エコ住宅づくり」です。今回は新築も改修・リフォームを区別せず、一戸建て住宅を念頭に、原則的なことを整理したいと思います。
エコ住宅は、政策的な言葉で“環境共生住宅”とも呼ばれます。その目指すところは次の3点に要約されます。1)低環境負荷/Low Impact、2)自然親和性/High Contact、3)健康・快適性/Health & Amenityです(『環境共生住宅A-Z ―新世紀の住まいづくりガイド』建設省住宅局住宅生産課/(財)建築環境・省エネルギー機構・監修、環境共生住宅推進協議会・編、ビオシティより)。
最後の快適・健康はエコ住宅でなくても誰もが求めることですから、エコ住宅の本質は、それらを前提とした環境負荷の低減と自然との親和でしょう。このコラムもその視点から書き続けました。
いろいろな対策や技術を1軒の家にまとめるには、エコ要素を合計しただけでは不十分で、それなりの知恵が要ります。それは毎日の暮らしに見合って住みやすく、耐久性があり、構造的、経済的にもバランスの取れたものである必要があるからです。