濱 惠介
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備考 |
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2009年02月27日 |
濱 惠介
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エネルギー・環境 |
再生可能エネルギー |
新聞・雑誌・書籍 |
季刊 ソーラーシステム115号 |
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あり余る太陽熱で湯を沸かす
――太陽熱温水器の実測評価と活用提案――
濱 惠介
大阪ガス(株)エネルギー・文化研究所 研究主幹
窓の外に見える景色やそこから差し込む日の光、雲が湧き雨が降り、植物が生長し人間の生存に不可欠な食物を提供してくれる。これらは全て太陽エネルギーが関わる現象である。生命の源であり自然界にあり余る太陽エネルギーを差し措いて、石油・ガス・電力など狭義のエネルギーだけで問題を論じるのは片手落ちだろう。ここで報告するのは、給湯・風呂に利用した太陽熱の実測値に基づく評価と願望を込めた将来展望である。
1.研究の背景と目的
住まいにおける太陽エネルギーの利用のひとつとして、温水器による湯の獲得という熱利用が比較的古くから実践されてきた。個人的な体験では、軟らかいプラスチックでできた扁平な袋のような温水器が自宅にあった。大きさは畳1枚ほど。1950年代末のことで、井戸水を使った自家用水道の高置水槽の上に載っていた。朝、ゴムホースで水道から注水し膨らませ、定量に溜まると水が溢れ出すので、そこで止める。夕方に暖まった水(湯)を同じホースで浴槽に落として燃料の薪を節約するものだ。極めて初歩的なもので、断熱もないから冬には使い物にならなかったかもしれないが、結構役に立っていた印象が残っている。
近年、太陽光発電による太陽エネルギーの電気利用の進展は著しいが、太陽熱温水器の新設数は撤去数を下回り、普及率で見た設備ストックは顕著な減少傾向 にある。
地球温暖化防止への有力な手段として再生可能エネルギーの利用拡大が叫ばれ、太陽エネルギーの給湯利用もその一部をなす。しかし、政策的な支援も乏しく発展性がみられない。その原因のひとつに、実生活における正確な省エネルギー評価がなされていないこと、従って投資に対する経済的な見返りも曖昧なこと、が考えられる。
本稿の目的は、実生活での給湯用途において利用し得る太陽エネルギーを、6年間にわたり筆者の自宅「再生エコハウス」で実測したデータにもとづき評価し、今後の太陽熱利用の進展に役立ててもらうことである。
計測対象は、給湯用総熱量(カラン給湯及び浴槽自動湯張り・追い焚き)のうち?太陽の寄与分と?都市ガスの寄与分、?温水暖房用熱量及び?ガス消費量である。併せて、生活パターンと給湯負荷との関連を考察するため、浴槽に湯張りする入浴回数、居住人数等を記録した。